「『野良犬』とパワハラ受けた」 ウクライナ人女性が元勤務先を提訴(2022年9月9日 朝日新聞デジタル)

「『野良犬』とパワハラ受けた」 ウクライナ人女性が元勤務先を提訴(2022年9月9日 朝日新聞デジタル)
https://www.asahi.com/articles/ASQ987RTXQ98POMB00J.html

上司からのパワーハラスメントが原因でうつ状態になったのに対策を講じなかったとして、奈良県在住のウクライナ人女性(27)が、東京都内の物資輸送会社に対し、550万円の損害賠償請求訴訟を奈良地裁に起こした、とのことです。

複数の記事によりますと、以下のような経緯になります。

  • 提訴したのは、奈良市内のヘリコプター運営会社に勤務する奈良県在住のウクライナ人女性(27)。
  • 2018年8月〜、同社の奈良市内にある営業所で契約社員として勤務。
  • 2020年1月ごろ〜 上司の男性課長によるパワハラが始まった。
    • 有給休暇の取得を拒否される。
    • 理不尽な叱責を受ける。
    • 「「お前は何もしていないのに何で給料をもらっているの」「早く帰りや、ウクライナ」等の暴言を受ける。
    • 2020年に録音された上司とのやり取りでは、「野良犬と一緒。挨拶できひん奴は野良犬と一緒や、俺からしたら気持ち悪い。」などの音声が記録されていた。
  • 2021年5月、女性はうつ病と診断された。
  • 2022年4月、ロシアのウクライナ侵攻が始まると、
    • 女性が、ウクライナ法で反逆罪に問われる可能性があるためロシアとの取引業者への関与を避けたいと申し出ると「仕事を選ぶ人間」などと記したメールを社内で共有されたほか、
    • 女性にも聞こえるような声で、他の従業員と「(侵攻は)ウクライナも悪い」などと話題にされた。
  • 女性は男性課長の異動などの対応を会社に求めたが、実現しなかった。
  • 2022年7月末、雇用契約が満了し、更新されなかった。
「ロシアに侵攻されて気の毒」という感情論や、外国人であるということを完全に置いておいても、動物と同視する発言や「気持ち悪い」などの言葉、誹謗中傷メールの共有だけをもってしても、明らかな人格否定、人権侵害、パワーハラスメントです。
さらには、ウクライナ人であるということを考慮するならば、女性のご家族や祖国を案じることはあっても、差別的発言をするなんて、考えられません。
そして、対応を求められたにもかかわらず訴えに蓋をした会社も、課長と一緒にウクライナの悪口を言っていた従業員たちも、同罪です。
上司には同調するしかなかったのかもしれませんが、沈黙すれば、明日は我が身です。証人として真実を語って欲しいと願います。