【内閣府】「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」

内閣府は、「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」を実施し、結果を公表しました。

この調査は、5月25日~6月5日の間にインターネット調査により実施され、全国15歳以上の登録モニター10,128人から回答を得たものです。

【内閣府】「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」
https://www5.cao.go.jp/keizai2/manzoku/index.html

結果の概要
2.生活行動の変化

(1)経験した働き方とテレワークの実施状況
◯テレワークの実施率は業種別、雇用形態別、地域別で大きく異なる。

(2)テレワーク経験者の意識変化
◯テレワーク経験者は、WLB、地方移住、仕事に関する意識が変化した割合が高い。

(3)労働時間、生産性の変化
◯テレワーク等の実施率が高い業種では、労働時間が減少している傾向。
労働生産性の改善の効果は限定的である。

(4)家事・育児の役割分担
◯テレワークの利用など、夫の働き方が変化した家庭では、家事・育児での夫の役割が増加する傾向。

(5)夫婦の家事・育児の役割分担と満足度
◯家事・育児において、妻ではなく夫の役割が増加した家庭では、女性(妻)も男性(夫)も生活満足度の低下幅が小さい傾向。

(6)家族と過ごす時間と経験した働き方
◯家族と過ごす時間は増加傾向。
テレワーク等の経験者はその割合が高い。

3.将来の生活意識・行動の変化
(1)通勤時間の変化、継続
◯テレワーク実施率の高い、東京圏に居住している人の通勤時間が特に減少しており、今後も減少した通勤時間を保ちたい、との回答が約7割。

(2)テレワークの利用希望
◯テレワーク実施率の高い東京圏に居住している人は、今後はテレワークを中心として利用したい、との回答が多い。

(3)テレワーク利用に必要な課題、不便な点
◯課題
1位:社内の打ち合わせや意思決定の仕方の改善
2位:書類のやりとりを電子化、ペーパーレス化
3位:社内システムへのアクセス改善
4位:顧客や取引先との打ち合わせや交渉の仕方の改善
★テレワークできない又は合わない職種である

◯不便な点
1位:社内での気軽な相談・報告が困難
2位:取引先等とのやりとりが困難(機器、環境の違い等)
3位:画面を通じた情報のみによるコミュニケーション不足やストレス
4位:機微な情報を扱い難いなどのセキュリティ面の不安
5位:テレビ通話の質の限界(タイムラグ、音声や映像の乱れ等)

北海道ではテレワークが適さない業種、職種が多く、導入率は首都圏と比べると高くありません。

しかし、これから入社を希望してくる若い世代は、オンライン授業、オンライン面接を経験し、ステイホーム中は東京のIT企業の先進的事例を四六時中テレビで見ていました。

テレワークや東京スタイルを「当たり前の働き方」とイメージして就職活動に臨むことになります。

満員電車で通勤する恐怖も心に刻まれました。

就職先として迷っている数社があって、ラッシュを避けられず、密な職場環境である企業と、フレキシブルで複数の選択肢のある企業、どちらを選ぶでしょうか。

すべての業務ではなくても、一部テレワークを導入したり、育児や介護などの事情に合わせてテレワークを選択できるようにしたり、テレワークが無理でも、せめてフレックスタイム制を導入したり、時差出勤やマイカー通勤を承認するなどして、柔軟な働き方を可能にすることが、これからの企業に求められる人材確保策であると考えます。

中には、ウイルスが完全に消滅していない中で満員電車に乗る恐怖心から、パニック障害を起こしたり、うつ病になったりと、心の健康を害してしまう方もいるようです。

6月までは何とか手探りでテレワークを試してみたけれども、緊急事態宣言が解除されるやいなや再びオフィスに集合させられて・・・と憂鬱になっている方の声が多数聞かれます。

テレワークには不便な点も多いですが、事情や心の状態により選べるよう、完全に可能性をなくすのではなく、選択肢は残しておきましょう。
せっかくベースを築いたのですから。

社員の皆様がどのような働き方を望んでいるのか、企業が耳を傾けてあげることが、社員満足度、定着率、延いては企業の成長につながります。

投稿者

株式会社 ケンズプロ
株式会社 ケンズプロ
ケンズプロは、パワハラ・セクハラ・ペイハラ・カスハラ等ハラスメント対策や女性活躍推進、採用ブランディングなどを支援する人事コンサルティング会社です。