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カスタマーハラスメント対策−クレームへの対応方法

顧客や利用者、市民等から日々寄せられるクレームに対し、そのクレームが合理的か否かにかかわらず、対応すること自体が職員のストレスとなり、現場は疲弊しています。

クレームへの対応方法について、社内でガイドライン及びマニュアルを作成すること、発生しているクレームを社内で共有し再発防止策を講じることなど、企業としてすべきことがあります。

ここでは、実際にクレームを受けた際、苦情を申し立てている顧客等を前にしてどのような対応を取るべきか考察します。

謝罪する

苦情の対象となっている具体的な「状態・行動・損害等」を明確にし、事実確認を行います。
その中で事実と認められる点については、素直に謝罪します。
例えば、「商品が腐っている」というのが苦情である場合、腐敗が事実かどうか、腐敗の責任が自社にあるかどうか、を確認します。
しかしこれらは一瞬で判断できないことがあるため、いったん保留にします。
事実として認められるのは、「自社の商品に満足してもらえなかった。不快感を抱いた」ということです。
それについては、「当店の商品にご満足いただけず申し訳ございません。」と謝罪しても差し支えないでしょう。
「当店の商品に至らぬ点があり申し訳ございません。」という趣旨の謝罪は、腐敗の事実が確認できるまで控えるべきでしょう。
もちろん、腐敗と自社の責任が認められた際には、誠意を持って謝罪し、相応の賠償を行う必要があります。

要求に応えるべきかどうか
「社長を出せ!」「土下座しろ!」「お前が食べてみろ!」などの感情的な要求に対しては、「応じない」ことを社内マニュアルとして教育します。
特に「社長を出せ!」に対しては、社長が出ていくと確かにその場が丸く収まることもあるのですが、「自分は社長をも動かした」「この店の社長は自分の言いなり」という誤った主従意識を抱かせることがあり、日を改めて繰り返されたり、エスカレートしたり、事実と異なる情報を吹聴されたりします。
このようなときは、「お客様相談室」などの専門部署が対応するのが望ましいでしょう。
小規模なお店で専門部署がない場合には、普段は総務部に属する方が、そのときだけ「お客様相談室」の名札を付けて対応しても差し支えありません。

聞き取り把握する

「お客様相談室」「サービスセンター」などの専門部署が、顧客の苦情の内容を正確に聞き取り、記録します。
聞き取りに際しては、公正かつ適正な調査を実施するためと説明した上で、録音すること及び証拠物を写真撮影等することについて許可を得、録音・録画・撮影します。
まずは顧客の名前・住所・連絡先(電話番号)を把握します。
これは全ての苦情に対し行うべきルールであり手続きであると理解してもらうため、予め「お客様の声シート」などの書式を作成しておき、書き込むようにします。
書式のない白紙や大学ノートなどに書き込むのは、メモ程度の扱いで軽んじている印象を与えますし、個人情報提供を拒否する心理にさせてしまいます。
次に、事実関係を整理するため、以下のように要点を整理しながら聞き取ります。

  • When?(いつ)
  • Where?(どこで)
  • Who?(誰が)
  • Whom?(誰に)
  • How?(どのような状況で)
  • What?(何をしたか・何があったか)
  • Why?(なぜ不満なのか)
  • Want?(どのような解決方法を望んでいるのか)

事実確認

顧客から聞き取った情報に基づき、それが事実か否かを調査します。
物や状態などの証拠と、関係者や周辺人物からの証言を収集し整理します。
先入観や固定観念を一切持たずに客観的な証拠・証言を集めることに専念することが大切です。
当事者や苦情を聞き取った担当者とは別の担当者や、社内の委員会、弁護士、専門機関に委託するのが望ましいでしょう。

対応

事実が認められた事案について、迅速かつ適正な対応を行います。
顧客側に悪意や悪質性が認められる場合には、専門家や警察等と連携して対応します。
自社側に非がある場合には、誠意ある謝罪と賠償を行います。
再発防止の行動計画を策定し、社内に周知し教育を実施するとともに、相手方である顧客にも方針を説明します。
ミスの内容によっては、一般客や地域、社会に対しても、事実の公表と再発防止策の広報を行います。