新型コロナウイルスの流行により、世界でテレワーク(リモートワーク)の導入が進みました。
首都圏ではIT企業を中心に多くの企業がテレワークを実践していますが、地方ではテレワークが適さない業種が圧倒的多数を占めているため、政府や自治体に「テレワークを!」と言われれば言われるほどストレスがたまっていきます。
とは言え、テレワークは感染症対策としてだけでなく、人材確保、定着促進、ワークライフバランスの推進にも有効であり、この機会に前向きに試していただきたい働き方です。
0か100かで考えるのではなく、できる範囲でチャレンジしてみてください。
部分テレワーク
業種としては適さなくても、職種としては、事務業務に従事している方もいらっしゃるはずです。
又は、現場作業員も、報告書等の書類作成に従事する時間帯があります。
全部をテレワークに切り替えることは不可能でも、業務あるいは従業員の一部にテレワークを導入することは可能ではないでしょうか。
建設業では作業員に現場と自宅との直行直帰を認める、事務員は基本テレワークとする、などの対応が可能です。
数人、数時間をテレワークにするだけでは費用対効果が見込めないかもしれませんが、従業員の感染を1%ずつでも下げていく地道な努力が必要です。
また、感染拡大期には、費用よりも人命を優先しなければなりません。
0か100ではなく、感染拡大状況により、柔軟にギアチェンジを繰り返すことが大切です。
例)
●業務:事務作業のみテレ
●時間:朝は家で事務・午後から現場作業
●人:事務職員のみテレ
ソーシャルディスタンス=物理的距離を「テレ」
座席や立ち位置などを工夫し、可能であれば1.5〜2mのソーシャルディスタンスを保つようにします。
両手を広げてぶつからない距離、触れ合えない距離が、安心な距離感です。
【国交省】建設現場「三つの密」の回避等に向けた取組事例(令和2年7月1日更新)
https://www.mlit.go.jp/common/001353628.pdf


▲作業現場で密を避ける工夫が示されています。
狭い事務所では物理的な工夫を
どうしても出勤して働かなければならない、しかも都心と違い清々しい事務所でもない、地方の零細企業では対策の立てようがないのか・・・
繰り返しになりますが、確率を1%ずつ地道に下げていく、ウイルスの数を1つずつ減らしていく、この積み重ねしかありません。
頻繁に効果のある方法で換気を行う
窓の開け方、開ける頻度と時間などにより効果に差が生じますので、正しい方法で換気を行います。
北海道の冬は寒いですが・・・
間仕切り
パーティションやダンボール、透明ビニールカーテン、アクリル板などで、呼気の交換がなされないよう人と人の間を区切ります。
低い間仕切りでは目の前の人が咳やくしゃみをすると通り抜けて直撃してしまいますので、高めの間仕切りが必要です。
注意すべきは、物が増えれば消毒箇所も増えるということです。間仕切りも頻繁に消毒しなければなりません。
ジグザグレイアウト
向かい合わない、直線に並ばない、ジグザグなレイアウトで飛沫の直撃を防ぎます。
大声を出さずに遠くに声を届ける
屋外では声が届かないこともありますので、拡声器を配備しましょう。
呼ぶときは笛も便利です。
小学校の体育の授業で先生たちが使っている様々な物が役立ちます。
働き方、行動で防ぐ
時差出勤
シフトを工夫し、一度に事務所に集まる人数を減らします。
「一人複数役×一業務複数人×班交代制」の人員体制を考えましょう。
マイカー通勤
地方だからこそ可能な通勤手段、マイカー通勤を認め、バスや電車での人との接触機会を減らします。
確率としては高くありませんが、混雑した公共交通機関で通勤した場合、その従業員と同じ空間を共有する同僚たちにも接触感染機会が生じることになります(衣服や髪の毛にウイルスが付着する可能性があるため)。
本人にとっても、他の従業員にとっても、人混みを避けることはお互いのためです。
不要不急の会食・外出を制限
従業員の私生活に干渉することは好まれませんが、100年に一度の非常事態ですので、プライベートでも、不要不急の会食や、人混みへの外出、密な行動・活動を自粛してもらうよう「お願い」しましょう。
万が一社内で感染者が発生した場合には会社がどのような対応をすることになるか、どれほどの損害が見込まれるか、危機感を共有するBCP教育が求められます。
基本的な感染防止対策を徹底する
マスクをする、手を洗う、高頻度接触箇所を消毒する、体調不良者は出勤しないなど、基本的な感染防止対策を一人ひとりが一つひとつ、手抜かりなく行うことが最も大切です。
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