パナソニック工場社員自殺で遺族と和解 持ち帰り残業認め謝罪(2021年12月7日 NHK、他)

パナソニック工場社員自殺で遺族と和解 持ち帰り残業認め謝罪(2021年12月7日 NHK、他)
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20211207/2000054836.html

パナソニックの男性社員が2019年に自殺した件について、同社は、過重労働・長時間労働が原因であることを認め、遺族と和解した、とのことです。

報道によりますと、事件の経緯は以下のとおりです。

  • 自殺したのは、砺波市にあるパナソニックの半導体事業を担うインダストリアルソリューションズ社の富山工場で技術部の課長代理を務めていた当時43歳の男性
  • 男性は2003年から工場で派遣社員として勤務
  • 2009年に正社員となった
  • 2019年に製造部から技術部に異動し、係長から課長代理に昇格した
  • 仕事内容が大きく変わり、業務量も増え、業務用パソコンを自宅に持ち帰っての「持ち帰り残業」が続いていた
  • 2019年10月、自宅で死亡
  • 2021年3月、労基署は遺族からの請求に基づき労災認定(配置玄関や仕事内容の変化・増大により強い精神的負荷を受けうつ病を発症したことは認定したが、持ち帰り残業については会社からの指示とは認めなかった)
  • パナソニックは独自調査で、持ち帰り残業について会社の責任を認め、残業時間を労働時間と認めた
    • 自宅での作業についても、業務上、余儀なくされていたものだったこと、過大な仕事内容・仕事量に加え、持ち帰り残業を含む長時間労働を是正するなどの安全配慮義務を会社が怠った結果であることを認め、遺族に謝罪した。

【パナソニックの再発防止策】
本件についてパナソニックは、「上司が役割を十分に果たさず認識が甘かった」などとして、再発防止策を徹底するとしています。
責任者や上司に対し、
▼みずからの役割を再確認し、コミュニケーションの能力を高めるための教育を定期的に実施するとともに、
▼毎年行う多面的な評価などで適性に課題がある場合には役割を見直すとしています。

本事案発生前には、「持ち帰り残業」など、会社の施設の外での労働時間を客観的に把握する仕組みがなかったとして、
▼パソコンの稼働時間を勤務を管理するシステムに反映させる仕組みを今年度から導入しているということです。

<参考になる資料> (厚労省)労働時間の適正な把握 のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000187488.pdf

投稿者

株式会社 ケンズプロ
株式会社 ケンズプロ
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