HACCP感染症BCP・新型コロナ

HACCPにおける「従業員の健康管理・衛生的作業着の着用など」(新型コロナ対策含む)

食品を取り扱う従業員・調理担当者がお腹を壊していると、従業員自身が汚染源となり、手指などを介して食品を汚染させることによって、食中毒が発生する危険性があります。
また、手指に切り傷などがある場合や汚れたままの作業着の着用、装飾品を外し忘れたままでの調理作業などは、食品が有害な微生物に汚染されたり、異物混入の原因になったりする可能性があります。
さらに、新型コロナウイルス感染症の流行により、従業員の清潔維持や健康管理は一層大切になりました。

  • 始業前と作業中に、従業員の体調、手の傷の有無、着衣などの確認を行うようにしましょう。
  • 営業者又は従業員は、食品衛生に関する外部講習会等を受講するようにしましょう(保健所の実施する講習会や食品衛生責任者実務講習会など)。

体調不良

下記に該当する従業員は、責任者に必ず報告するようルールを定め、自宅待機または専門医の受診を促しましょう。

  • 下痢、腹痛、発熱、吐き気・嘔吐、発熱を伴うのどの痛みなどがある
  • その他、鼻汁、味覚・嗅覚異常、咳、倦怠感など、新型コロナウイルス感染症が疑われる症状がある
  • 家族に同様の体調不良者がいる

責任者は、体調不良者の対応マニュアルをあらかじめ用意し、従業員に的確に指示できるようにしておきましょう。
本人の体調不良だけでなく、家族に体調不良者がいる場合にも、同様の注意が必要です。

  • 毎日業務従事前に検温及び体調チェックを実施し、記録する
  • 業務前チェックで体調不良者がいた場合には、体調不良の概要、指示内容を記録する
  • 業務の途中で体調不良者が発生した場合には、体調不良の概要、指示内容を記録する
  • 少なくとも体調不良者には調理作業などに従事させてはならない
  • 下痢などの症状を呈している場合は、体調回復後に検便を行い、保菌していないか確認したうえで従事させる

手指の傷など

手指の化膿している傷が原因となる食中毒菌として、「黄色ブドウ球菌」が挙げられます。皮膚や鼻・のどの粘膜、化膿した傷口に広く分布しています。黄色ブドウ球菌が出す毒素(エンテロトキシン)は熱に強く、加熱しても毒素は残り食中毒を起こします。
下記に該当する場合は、業務に従事する前に、責任者に報告し、指示を受けるよう周知しましょう。

  • 手指にケガをしている
  • ひどい手荒れ

対応策

  • 手指の傷や手荒れがある状態で調理作業に従事しない
  • 作業する場合は、傷口の手当をしっかり行った後、手袋を着用し、傷口からの汚染を防ぐ(耐水性絆創膏をつけた上から手袋を着用させるなど)

作業着(エプロン、白衣、帽子等)

  • 始業前に作業着の汚れ、破れなどを確認しましょう。
  • 調理時・業務従事中は衛生的な専用の作業衣、履物を使用しましょう。
  • 帽子、ヘアネット、手袋を使用する場合は、清潔で専用のものを正しく使用しましょう。
  • 貴金属、装飾品を身につけないようにしましょう。
  • 汚れた作業着は速やかに交換しましょう。
  • 作業着を着用したままトイレを使用したり、外出したりしないよう注意しましょう。
  • 使い捨て手袋の着用を着用する際も、衛生的な手洗いを行いましょう(手袋が破れたり、着脱時に外側に手が触れたりするため)。
  • 手と手袋が相互に汚染しないよう正しい手順で着脱しましょう。
  • 私物等不要なものを持ち込まないようにしましょう。
  • 調理場や客席以外に更衣する場所(更衣室、更衣コーナー等)を設置し、食材や料理の前で作業着の着脱を行わないようにしましょう(ゴミがかかるため)。
  • (★)従業員の通勤等の外衣と作業衣が、更衣設備の中で交差汚染しないよう整備しましょう。

★はできれば実行することが望ましい管理項目です。

【毎日点検】個人衛生管理点検記録票(見本)

参考資料としてご活用ください、
【毎日点検】個人衛生管理点検記録票
【毎日点検】個人衛生管理点検記録票(見本)(PDF)

定期的な検便や健康診断の実施

健康診断(1年に1回以上)の実施

パートタイマーについても一定期間・一定時間以上従事する場合は、常勤者と同じ健康診断が必要です。

定期的な検便の実施

腸管出血性大腸菌等を実施しましょう。

【人の手を介して起こる食中毒】
近年発生しているノロウイルス食中毒の約8割は調理従事者に由来するとされています。
下痢などの消化器系の症状がある場合は調理作業に従事させないことはもちろん、感染しても発症しないこともあるため、調理従事者は普段から手洗いや健康管理が大切です。

(出典)厚生労働省による手引書「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(小規模な一般飲食店事業者向け)」平成31年2月改訂版
https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000479903.pdf