新型コロナウイルスや新型インフルエンザがどのように発生し、拡大するか、段階を整理します。
また新たな感染症が登場した場合は以下の通りとは限りませんが、概ね同様の流れとなると考えられます。
ステージ0
未発生期
新型感染症が発生していない状態
ステージ1
海外発生期
海外で新型感染症が発生した状態
ステージ2
国内発生早期
国内のいずれかの都道府県で新型感染症の患者が発生しているが、全ての患者の接触歴を疫学調査で追える状態
ステージ3
国内で患者の接触歴が疫学調査で追えなくなった事例が生じた状態
感染拡大期
各都道府県において入院措置などによる感染拡大防止効果が期待される状態
まん延期
各都道府県において入院措置などによる感染拡大防止効果が十分に得られなくなった状態
回復期
各都道府県においてピークを越えたと判断できる状態
ステージ4
小康期
患者の発生が減少し低い水準でとどまっている状態
段階ごとの対応
会社が講ずる段階ごとの対応計画を予め文書化し、社内に周知させることで、速やかな対応が可能になるだけでなく、従業員の納得と協力が得やすくなります。
ステージ0(未発生期)
- 情報収集
- 就業規則を最新の状態に整備
- 業務分類・事業仕分け・業務改善
- ワークシェア・多能工化等の推進
- テレワーク制度の規定作成・試験導入
- 時差出勤制度の規定作成・試験導入
- 備蓄品リスト作成・在庫確認・補充
- 自社内での資金積み立て
- 資金調達方法・調達先のリスト作成
- 取引先・非常時の連絡先のリスト作成
- 多事業展開
- サービス提供方法の多角化・工夫 等
第一段階:海外発生期
- 事業所内における感染防止策を開始
- 必要備品(マスク、消毒薬など)を調達
- 一般企業は在庫整理、事業所閉鎖、操業停止などの準備を開始
- 社会機能の維持に関わる企業は、事業継続に向けた準備を開始、必要物資の備蓄を強化 等
第二段階:国内発生早期
- 事業所内における感染防止策及び従業員の健康管理を強化
- 従業員に対する感染防止のための生活指導を実施
- サービス利用者間の感染防止策を強化
- 不要不急の事業を縮小
- 人員体制などを変更
- 関係者へ情報提供 等
第三段階:感染拡大期、まん延期、回復期
- 事業所内における感染防止策及び従業員の健康管理を最優先レベルに強化
- 従業員に対する感染防止のための生活指導を強化
- サービス利用者間の感染防止策をさらに強化
- 不要不急の事業を休止
- 人員体制などを変更(テレワーク、時差出勤等の対象を拡大)
- 関係者へ情報提供 等
第四段階:小康期
- 事業所内における感染防止策及び従業員の健康管理を継続
- 必要備品の再調達
- サービス利用者間の感染防止策を継続
- 従業員に対する感染防止のための生活指導を継続
- 不要不急の事業の縮小を継続
- 取引先企業、協力会社、流通業者などを含めた業務体制立て直し 等
最高段階:感染者発生時等
- 従業員が感染した段階
- 顧客や自社施設利用者に感染が確認された段階
- 自社オフィスが入っているビル・施設に感染者の発生が確認された段階
- 従業員が業務上または業務外に参加・訪問した施設で感染者の発生が確認された段階
- 情報収集・報告
- 発症者にマスクを装着して もらう
- 空間的隔離を実施
- 施設からの退出を依頼
- 病院に搬送
- 事業所閉鎖・消毒
- 濃厚接触者の特定と出社停止
- 情報開示 等
<参考>新型インフルエンザ流行時の専門家会議資料
(出典)
中小企業庁「中小企業BCP策定運用指針を用いた新型インフルエンザ対策のための中小企業 BCP(事業継続計画)策定指針
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