ハラスメントに関る話題・見解専門家コラム

稚内高教諭自殺パワハラ訴訟判決 道に賠償命令

稚内高校の当時34歳の男性教諭が2015年に自殺したのはパワハラが原因だったとして遺族が道に損害賠償を求めた訴訟の判決があり、仙台地裁は当時の校長らが安全配慮義務を怠ったと認め、約2500万円の支払を道に命じた、とのことです。

高校教諭がパワハラで自殺 道に約2500万円賠償命令
https://www.asahi.com/articles/ASN72369KN71IIPE01J.html

判決では以下のように認定されたということです。

  • 先輩から「お前は向いていない」などと指導方法を否定される言動が多くあった
  • 校長らはそれをやめさせず、教諭の精神状態も考慮しなかった
  • 校長らは「先輩との接触機会を減らす措置を講じるべきだった」(安全配慮義務)
労働契約法第5条(安全配慮義務)
「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」

社内・職場内にハラスメントがある場合、使用者は見て見ぬ振りをしていてはいけません。
被害者や周囲で見ている従業員の健康や生命が脅かされないよう、問題を解消し、職場の改善に努めなければなりません。

ところで、「お前は向いていない」という言動は、“人を否定する人権侵害”になり得ます。
“人の良し悪し”は、誰にもジャッジする権利はありません。
必要があり叱責する際は、「コト」を正し、「ヒト」を否定してはいけません。
生徒への指導方法については、「このように指導した方が効果的だ」「この指導では良くない」というように、指導方法そのものの改善に限定して叱責すべきです。