若者は自分で考えない?実は自分で考え解決する力に優れている

批判も失われたものも多かった「ゆとり教育」ですが、実のところは思考力を鍛える学習に重きをおいた経験重視型の教育方針であり、ゆとり教育を受けた世代は、考える力に長けています。

ではなぜその力が職場では発揮されないのでしょうか。
「職場とは否定される場所である」という負の先入観があり、実際に若手社員が考えを述べれば「素人は黙っていろ」だの「生意気だ」だの「俺の考えがすべてだ」だのと言われてしまうからです。

考えさせ、気づかせる

強みは伸ばすべきです。

教える、命じるのではなく、「自分で考え気づかせる指導」がポイントです。

  1. 最初に、大枠の明確なゴールを示します。
  2. 「どうすればいいと思う?」と問い、考えさせ、答えてもらいます。
  3. このとき、部下が答えやすいように、「傾聴の姿勢」で聴きます。
  4. 適切なタイミングで相槌をうち、少し相手側に体を傾け前のめりになって、メモをとりながら、嘲笑したり否定したり自分の意見を述べたりせず、最後までじっくり話を聴きます。
  5. 上司は、全体的には肯定的に受容し、穏やかで温かい口調で、「これも加えたらいいんじゃない?」「あの道具を使うとやりやすいよ」などのポジティブなアドバイスを提供します。
  6. あとは、適度な距離を保って、見守り、適時適切にフォローします。

相談調が大事

現パナソニックの創業者・松下幸之助先生もご著書の中で、以下のように語られています。

指示・命令も必要だが、「その指示や命令がどのように咀嚼され、受け入れられるか、その人の感情がその指示をどのように迎えるか」を考えつつ指示・命令にあたらなければならない。
「あなたの意見はどうか」と問い、よく聞くいてあげなくてはならない。
そしてその聞き方にしても、相手が返事のしやすいようにしてあげないといけない。
成功した人は、根底では耐えず部下の者に相談し、部下と一体となって仕事をしていた、そこに成功があったと思う。
自分の提案が加わると、人はわが事として取り組む。すると熱心さも加わり、成果にもちがいが出る。案そのものが生きるということになる。

ワンマンで命令調では、しかたなしに従うことはあっても、力や権威に圧倒され、心底からは共鳴できず、よい知恵・本当の知恵は生み出されない。

 

心理的安全性

部下が意見を述べやすい環境、それは「心理的安全性」と表現されます。
「嫌われたり地位を脅かされたりする不安がなく、安心して自分らしさを発揮し意見を述べられる環境」が、心理的安全性の高い環境。
逆に、「関係性や地位が壊れることを恐れ、自分の意見を述べたり自分らしく自然に振る舞ったりすることができない」心理的安全性の低い環境は、萎縮・恐縮・恐怖・遠慮・不安に支配され、健全な環境とはいえません。

上司が上から自分の意見を述べたり命じたりするのではなく、上司は一歩引いて、部下の話を傾聴し、自分の意見と述べるときは、裏付けある事実を述べる。
傾聴の際は、「否定しない」「嘲笑しない」「遮断しない」「スマホを触らない」が大鉄則です。