講師の「腐ったミカン」発言、追手門学院の意向 元職員に労災認定(2022年8月29日 朝日新聞デジタル)

講師の「腐ったミカン」発言、追手門学院の意向 元職員に労災認定(2022年8月29日 朝日新聞デジタル)
https://www.asahi.com/articles/ASQ8X4H4LQ8XPTIL003.html

学校法人追手門学院(大阪府)で、職員への退職勧奨をめぐり、茨木労働基準監督署は、退職勧奨を受けうつ病と診断された元職員の労災を認定しました。

記事によりますと、以下のような経緯があったということです。

  • うつ病と診断され労災認定されたのは、学校法人追手門学院(以下、「学院」という。)の元職員の男性。
  • 男性は、学院幹部との面談で退職勧奨を受けていた。
  • 2016年8月22〜26日、男性は学院から職員研修への参加を指示された。
  • 職員研修では、コンサルタント会社「ブレインアカデミー」(東京都)の外部講師から、連日、2017年3月末での退職を受け入れるよう求められた。
  • 退職する意思はなく、専任職員としての雇用継続を希望したが、外部講師から「現状維持はありえない」と否定され、「あなたのように腐ったミカンを置いておくわけにはいかない」とも言われた。
  • 研修後、学院幹部から「退職した上での職務変更しかない」と何度も迫られた。
  • 2017年2月、男性はうつ病と診断された。
  • 2022年3月25日付、茨木労働基準監督署が、うつ病の発症は繰り返しの退職強要が原因であるとして、労災認定。「退職勧奨とも人格否定ともいえる発言」であり、学院の意向に沿ったものであると認めた。
使用者には解雇権があり、合理的な理由があれば解雇が可能です。
懲戒事由がある場合に「諭旨解雇」とすることも、本人との話し合いにより「退職勧奨」することも一般的にあります。
しかし、解雇が認められるような事由がなく、本人に退職の意思がないことが明示されている場合に、それでも退職を強く、何度も促せば、「退職強要」となり、パワーハラスメント、不当解雇に該当し得ます。
本件の詳細な経緯は不明ですが、まずは使用者(学院)が職員に対し、退職を求める理由の丁寧な説明と対話、元職員の素行不良や能力不足などの理由があるのであれば、弁明と改善の機会を十分に与えるべきでした(本件では理由は不明)。
また本件は、外部コンサルタントに人格否定を伴う退職強要を委託するという「自分の手を汚さない」手法も卑劣です。
それを受託し人格否定するコンサルティング会社も悪質極まりないと思います。