【厚労省】令和4年度「全国安全週間」を7月に実施

厚生労働省は、7月1日(金)から7日(木)までを令和4年度「全国安全週間」とし、各職場での巡視やスローガンの掲示など、労働災害防止に関する取組を実施する、としています。

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25200.html

令和4年度の「全国安全週間」スローガン

安全は 急がず焦らず怠らず

今年で95回目となる全国安全週間は、労働災害を防止するために、産業界での自主的な活動の推進と、職場での安全に対する意識を高め、安全を維持する活動の定着を目的としています。

事業場では、労使が協調して労働災害防止対策を展開し、労働災害は長期的に減少してきました。しかし、近年は、就業人口が高齢化し、高年齢労働者の労働災害や、転倒や腰痛などの労働者の作業行動に起因する労働災害が顕著に増加しています。これらの災害は、事業者が行う対策だけで防ぐことが困難な場合もあるため、災害防止に向け労使一丸となった取組が求められています。

このような状況下で労働災害を減少させるには、事業者・労働者双方が労働災害防止のための基本ルールを徹底し、それらを遵守・実行するための時間的・人員的余裕のある業務体制を構築することが重要です。そのため、今年度は、「安全は 急がず焦らず怠らず」のスローガンの下、全国安全週間を実施する、とのことです。

各事業者様におかれましても、この機会に、労働災害防止に関する取組を実施しましょう。

令和4年度全国安全週間実施要綱

以下、厚生労働省公表の「令和4年度全国安全週間実施要綱」より掲載いたします。

実施者が準備期間中及び全国安全週間に実施する事項

安全文化を醸成するため、各事業場では、全国安全週間及び準備期間を利用し、次の事項を実施する。実施に当たっては、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策にも留意する。

  1. 安全大会等での経営トップによる安全への所信表明を通じた関係者の意思の統一及び安全意識の高揚
  2. 安全パトロールによる職場の総点検の実施
  3. 安全旗の掲揚、標語の掲示、講演会等の開催、安全関係資料の配布等の他、ホームページ等を通じた自社の安全活動等の社会への発信
  4. 労働者の家族への職場の安全に関する文書の送付、職場見学等の実施による家族への協力の呼びかけ
  5. 緊急時の措置に係る必要な訓練の実施
  6. 「安全の日」の設定の他、準備期間及び全国安全週間にふさわしい行事の実施

実施者が継続的に実施する事項

全国安全週間における取組をより効果的にするためにも、事業者は、準備期間及び全国安全週間以外についても、以下の事項を継続的に実施する。

(1)安全衛生活動の推進

① 安全衛生管理体制の確立
  1. 年間を通じた安全衛生計画の策定、安全衛生規程及び安全作業マニュアルの整備
  2. 経営トップによる統括管理、安全管理者等の選任
  3. 安全衛生委員会の設置及び労働者の参画を通じた活動の活性化
  4. 労働安全衛生マネジメントシステムの導入等によるPDCAサイクルの確立
② 安全衛生教育計画の樹立と効果的な安全衛生教育の実施等
  1. 経営トップから第一線の現場労働者までの階層別の安全衛生教育の実施、特に、雇入れ時教育の徹底及び未熟練労働者に対する教育の実施
  2. 就業制限業務、作業主任者を選任すべき業務での有資格者の充足
  3. 災害事例、安全作業マニュアルを活用した教育内容の充実
  4. 労働者の安全作業マニュアルの遵守状況の確認
③ 自主的な安全衛生活動の促進
  1. 発生した労働災害の分析及び再発防止対策の徹底
  2. 職場巡視、4S活動(整理、整頓、清掃、清潔)、KY(危険予知)活動、ヒヤリ・ハット事例の共有等の日常的な安全活動の充実・活性化
④ リスクアセスメントの実施
  1. リスクアセスメントによる機械設備等の安全化、作業方法の改善
  2. SDS(安全データシート)等により把握した危険有害性情報に基づく化学物質のリスクアセスメント及びその結果に基づく措置の推進
⑤ その他の取組
  1. 安全に係る知識や労働災害防止のノウハウの着実な継承
  2. 外部の専門機関、労働安全コンサルタントを活用した安全衛生水準の向上
  3. 「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」に基づく、安全衛生に配慮したテレワークの実施

(2)業種の特性に応じた労働災害防止対策

① 小売業、社会福祉施設、飲食店等の第三次産業における労働災害防止対策
  1. 全社的な労働災害の発生状況の把握、分析
  2. 経営トップが先頭に立って行う安全衛生方針の作成、周知
  3. 職場巡視、4S活動(整理、整頓、清掃、清潔)、KY(危険予知)活動、ヒヤリ・ハット事例の共有等の日常的な安全活動の充実・活性化
  4. 安全衛生担当者の配置、安全衛生教育の実施、安全意識の啓発
② 陸上貨物運送事業における労働災害防止対策
  1. 荷台等からの墜落・転落防止対策、保護帽の着用
  2. 積み卸しに配慮した積付け等による荷崩れ防止対策の実施
  3. 歩行者立入禁止エリアの設定等によるフォークリフト使用時の労働災害防止対策の実施
  4. トラックの逸走防止措置の実施
  5. トラック後退時の後方確認、立入制限の実施
③ 建設業における労働災害防止対策
一般的事項
  1. 足場等からの墜落・転落防止対策の実施、手すり先行工法の積極的な採用、改正された法令に基づくフルハーネス型墜落制止用器具の適切な使用
  2. 職長、安全衛生責任者等に対する安全衛生教育の実施
  3. 元方事業者による統括安全衛生管理、関係請負人に対する指導の実施
  4. 建設工事の請負契約における適切な安全衛生経費の確保
  5. 輻輳工事における適正な施工計画、作業計画の作成及びこれらに基づく工事の安全な実施
  6. 一定の工事エリア内で複数の工事が近接・密集して実施される場合、発注者及び近接工事の元方事業者による工事エリア別協議組織の設置
自然災害からの復旧・復興工事における労働災害防止対策
④ 製造業における労働災害防止対策
  1. 機械の危険部分への覆いの設置等によるはさまれ・巻き込まれ等防止対策の実施
  2. 機能安全を活用した機械設備安全対策の推進
  3. 作業停止権限等の十分な権限を安全担当者に付与する等の安全管理の実施
  4. 高経年施設・設備の計画的な更新、優先順位を付けた点検・補修等の実施
  5. 製造業安全対策官民協議会で開発された、多くの事業場で適応できる「リスクアセスメントの共通化手法」の活用等による、自主的なリスクアセスメントの実施
⑤ 林業の労働災害防止対策
  1. チェーンソーを用いた伐木及び造材作業における保護具、保護衣等の着用並びに適切な作業方法の実施
  2. 木材伐出機械等を使用する作業における安全の確保

(3)業種横断的な労働災害防止対策

① 高年齢労働者、外国人労働者等に対する労働災害防止対策
  1. 「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン」に基づく措置の実施(→★へ)
  2. 母国語教材や視聴覚教材の活用等、外国人労働者に理解できる方法による安全衛生教育の実施
  3. 派遣労働者、関係請負人を含めた安全管理の徹底や安全活動の活性化
  4. 派遣労働者における派遣元・派遣先責任者間の連絡調整の実施
② 転倒災害防止対策(STOP!転倒災害プロジェクト)
  1. 作業通路における段差や凹凸、突起物、継ぎ目等の解消
  2. 照度の確保、手すりや滑り止めの設置
  3. 危険箇所の表示等の危険の「見える化」の推進
  4. 転倒災害防止のため安全衛生教育時における視聴覚教材の活用
  5. 耐滑性や重量バランスに優れた、転倒防止に有効な靴の着用
③ 交通労働災害防止対策
  1. 適正な労働時間管理、走行計画の作成等の走行管理の実施
  2. 飲酒による運転への影響や睡眠時間の確保等に関する安全衛生教育の実施
  3. 災害事例、交通安全情報マップ等を活用した交通安全意識の啓発
  4. 飲酒、疲労、疾病、睡眠、体調不良の有無等を確認する乗務開始前の点呼の実施
④ 熱中症予防対策(STOP!熱中症 クールワークキャンペーン)
  1. 熱中症初期症状の把握から緊急時対応までの体制整備
  2. 計画的な暑熱順化期間(熱に慣れ、その環境に適応する期間)の設定
  3. 自覚症状の有無にかかわらない水分・塩分の積極的摂取の徹底
  4. 熱中症の発症に影響を与えるおそれのある疾患(糖尿病等)を有する者に対する配慮、日常の健康管理、当日の作業開始前の健康状態の確認、暑熱順化が不足していると考えられる者の把握
  5. 熱中症予防に関する教育の実施
  6. 異常時の速やかな病院への搬送や救急隊への要請
  7. 熱中症予防管理者の選任と職場巡視等

★「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン」に基づく措置の実施

高年齢労働者の安全と健康確保のための100の取組(エイジアクション)を盛り込んだチェックリストを活用し、職場の課題洗い出しと改善に向けた取組を進めましょう。
また、高齢化の進む昨今は特に、高年齢労働者の安全と健康確保への取り組みが不可欠です。

エイジアクション100(改訂版)中央労働災害防止協会
https://www.jisha.or.jp/age-friendly/ageaction100.html