BCPにおける自然災害と新型感染症の違い

地震災害と新型インフルエンザの違い

想定される影響

地震の場合

インフラへの影響

ライフライン
  • 停電が発生し、水道とガスが停止する
  • その後、電気、水道、ガスの順番で復旧する
道路
  • 一部の道路が通行規制となる
  • その他の道路で、渋滞が発生する
情報通信
  • 電話やインターネット等が発生直後は、つながらなくなる
  • その後、ケーブル断線の復旧等により、順次復旧する
鉄道
  • 発生直後は、鉄道の運行が完全に停止する
  • その後、被害の少ない地域から順次再開する

会社への影響

  • 一部の従業員が負傷する
  • 従業員や家族の負傷、交通機関の停止等により、一部の従 業員が出社できなくなる
  • 工場・店舗等の大破・倒壊・浸水
  • 設備・什器類・商品・備品類の移動・転倒・落下・破損
  • 仕入先被災で部品や原材料等が調達できず商品の生産・販売ができなくなる
情報
  • パソコン等の機器類の破損
  • 重要な書類・データ(顧客管理簿、仕入先管理簿、商品の設計図等)が復旧できなくなる
  • 工場の生産停止や従業員の出社率の低下により事業が停止、その間の売上がなくなる
  • 会社の運転資金と建物・設備等の復旧のための資金が必要となる

新型感染症の場合

インフラへの影響

ライフライン
  • 社会機能の維持に関わるライフライン(電気、ガス、水道)は、基本的には、通常どおり使用できるでしょう。
道路
  • 道路に大きな影響はなく、基本的に通常どおりに利用できるでしょう。
情報通信
  • 電話、インターネット等の情報通信手段は、基本的に通常どおり使用できるでしょう。
鉄道
  • 運行本数が減少する可能性があります。
  • 乗客数が制限される可能性があります。

会社への影響

  • 一部の従業員やその家族が新型コロナウイルス等感染症に感染する可能性があります。
  • 約4割の従業員が出社できなくなる可能性があります。
  • 外出や移動の制限、禁止により出社できなくなる可能性があります。
  • テレワークや時差出勤等を導入する必要が出る可能性があります。
物資
  • 物流網の混乱や取引先企業の事業停止により、原材料・部品・商品等の供給が停止する可能性があります。
  • 在庫品が不足する可能性があります。
建物・設備
  • ビルや施設を閉鎖しなければならなくなる可能性があります。
  • ビル、施設やオフィス内を消毒しなければならなくなる可能性があります。
資金
  • 事業が停止し、その間の売上がなくなる可能性があります。
  • 会社の運転資金が必要となる可能性があります。
  • 外出や移動の制限、禁止により売上がなくなる可能性があります。
情報
  • テレワークにより遠隔で情報共有を行うことになる可能性があります。
  • 一部機能の低下の可能性はあるが、基本的には通常どおりに利用できるでしょう。
以上のほか、新型コロナウイルス感染症の流行で見えてきた影響
  • 取引先が事業停止または倒産する可能性があります。
  • 外国人客が激減します。
  • 会社または業界、地域が風評被害を受け売上が減少する可能性があります。

(出典)
中小企業庁 中小企業BCP策定運用指針

投稿者

株式会社 ケンズプロ
株式会社 ケンズプロ
ケンズプロは、パワハラ・セクハラ・ペイハラ・カスハラ等ハラスメント対策や女性活躍推進、採用ブランディングなどを支援する人事コンサルティング会社です。