新型コロナウイルスに感染した方、感染者の濃厚接触者となった方、ご家族に医療従事者がいらっしゃる方、体調不良の方や咳一つした方・・・
などに対する差別・いじめが、新型コロナが入ってきた当初より問題になっていましたが、情報が蓄積されてきた今も尚続いていることが懸念されます。
このウイルスは、誰もが感染する可能性があり、誰もが現在も無症状で感染している可能性があるものなのですから、感染者等を誹謗中傷するのは全く理にかなっていないことです。
医療従事者を差別している人たちは、自分や家族が病気になったときにも病院を頼らない覚悟があるのでしょうか。
明日は我が身です。
差別をしている本人が万が一感染した場合、同じように差別・いじめを受けることを、それぞれが想像し、自分がされて嫌なことは他人にしない、というモラルを持つことが大切です。
職場での差別・いじめの例
- 感染したことを報告したら解雇された
- 感染したことを報告したら「迷惑だ」「どうせ夜遊びしていたんだろう」等と言われた
- 陰性になり職場に復帰したいと申し出たら、来るなと言われた
- 家族に看護師がいることを理由に、出社を禁じられた
- 職場に復帰したが、みんなが自分を避けるようになった
差別・いじめが感染を拡大させる
このような差別・いじめが、さらに感染を拡大させています。
- 体調が優れないときも無理して出社し、そこから職場クラスターが発生する
- 陽性と判定されたら会社に連絡しなければならないし差別等されるため、検査を受けない。そして無理して出社し職場クラスターに発展する
- 陽性と判定されたが、無症状で、自宅待機となったため、感染を隠して出社し職場クラスターに発展する 等
企業が講ずるべき対策
- 差別・いじめはどのような理由でも許されませんが、新型コロナに関連した差別・いじめについても「改めて」禁止することを、会社方針として社内に明示しましょう。(★)
- 差別・いじめにつながる言動が見られた場合は、経営者や管理者が率先して注意しましょう。
- 見えない未知のウイルスへの恐怖心が差別やいじめを助長します。政府や自治体が発出している正しい情報を総務部や経営陣が収集し、正しい情報を社内に周知し認識を共有しましょう。
- 差別・いじめについて相談・通報する相談窓口を社内外に設置し、周知しましょう。
個々人が心がけるべきこと
- 大きな声は出せないから、いつも以上に明るい笑顔と大きな表情でコミュニケーションを取りましょう
- 誰もいないときでも、口角を上げて表情を明るく、心も明るくなります
- 正しい情報に基づき、正しい知識を持って、冷静に行動を
- 適度にストレスを解消し、心を穏やかに、健康に、余裕を保ちましょう
- 体調が優れない同僚は、「お大事に」という気持ちと言葉でいたわりましょう
- 同僚が感染し、職場に復帰した際には、不自然に同情する必要はありません。まずはいつも通りの明るい挨拶で迎えましょう。休んでいる間に起きたこと、業務の進捗状況等を教えてあげましょう
- その際、「困ったことがあれば言ってね」「体調が悪かったら無理しないでね」と声をかけましょう
- 自分も感染しているかもしれない、明日感染するかもしれない。自分がされて嫌なことは、他の人にもしないようにしましょう。自分が感染したときを想像してみてください。どう対応してもらいたいですか?感染した方にもそのように対応しましょう。