コロナハラスメントの例
2020年、新型コロナウイルスの流行により経営と雇用が不安定になる中、ハラスメントが急増しています。
非接近・非接触・非対面・非集合・非移動を新標準とした働き方では、以前とは少し様子の違う、人間関係の歪みや感情のもつれも生じやすくなります。
退職勧奨
コロナの影響で経営難に陥り、不適正な手段で退職を促す。
密な会議
不必要に人を集めたがる上司。
無理に出社させる
不安、怖い、体調が悪い、と言っているのに、「病は気から」等と出社を強要する。
接近・接触する
ソーシャルディスタンスについての意識が低い。
唾液を飛ばす
大声で話す、くしゃみ・咳エチケットを無視するなど。
手洗いや消毒をしてくれない
面倒くさがりで、衛生意識が低い。
マスクをしてくれない
周囲の目を気にしないマイペース。
マスクから鼻や口が出てしまっている方も。
誹謗中傷・差別
感染者はもちろん、感染者の家族、体調不良者、咳やくしゃみをしただけの者、医療従事者、医療従事者の家族等に対し過度に厳しい。
対策する人を侮辱・叱責
「コロナなんて風邪と同じ」「インフルエンザと変わらない」等と言って、予防行動を行う人を馬鹿にしたり、自分との距離を取られると「俺をコロナと思っているのか」と怒ったり、時差出勤等を希望したときに「甘えすぎ」「仕事をなめるな」と叱る、など。
逆に、対策しない人を侮辱・叱責
マスクをしない、手を洗わない、咳エチケットを行わないなど、自分と異なる衛生観念の者、自分は気をつけているのに気をつけてくれない者に苛立ち、暴力や暴言等不適正な手段で対策を強要しようとする。
- コロナに対する意識や対策の大小の差が職場内に分断を生む
- 特に意識が低く対策をしたがらない上司によるビフォーコロナの働き方の強要
- 体調不良や咳、声のかすれなど何でもかんでもコロナに結び付けて嫌味を言う
企業が取り組むべき対策
コロナ禍で、誰もが不安やストレスを抱え、職場も家庭も街中も、ギスギスした空気が蔓延しています。
こんなときこそ、同じ職場で働く「仲間」を大切に、助け合うコミュニケーションを心がけたいものです。
相談窓口を設置
コロナが怖い、困っていることがある、持病がある、時差出勤したい・・・などの悩みや要望を受ける相談窓口を設置しましょう。
ハラスメントの相談窓口と同一で差し支えありません。
当社も社外相談窓口としてサポートしています。
情報共有
新型コロナウイルスの性質、感染症の怖さ、政府や自治体が発出している現状と対策等、コロナに関する正しい情報を総務部や経営陣が収集し、社内に周知します。
得ている情報がバラバラであるがゆえに、恐怖心や衛生行動等に個人差が生じ、その差が軋轢を生む要因の一つになっています。
共通の知識と意識を共有するようにしましょう。
会社として対策を万全に。対策方針を浸透させる
社員個々人に任せるのではなく、会社として新型コロナへの対策を万全に講じましょう。
そして、「感染しない・させない」対策方針と、誹謗中傷・差別を禁ずる方針を、社内に明示に浸透させます。
トップが宣言し全社的に取り組むことで、加害行為をしづらい風土が醸成されます。
個々人が心がけるべきこと
- 大きな声は出せないから、いつも以上に明るい笑顔と大きな表情でコミュニケーション
- 誰もいないときでも、口角を上げて表情を明るく、心も明るくなります
- 考え方は人それぞれ。自分と違う感覚だからと誹謗中傷するのはNG
- 無策で危険な人には近づかない。マスク・手洗いで自己防衛を万全に
- 正しい情報に基づき、正しい知識を持って、冷静に行動を
- 適度にストレスを解消し、心を穏やかに、健康に、余裕を保つ
- 体調が優れない同僚は、「お大事に」という気持ちと言葉でいたわって
- 絵文字一つ、飴玉一つなど、+1のサービスで、率先して職場に良い空気を取り込んで
※「他にもこんなことがあった!」という体験談を募集しています。
お送りいただいた体験談は、当サイトや講演等で事例としてご紹介させていただくことがございます。
送信者様や登場人物の個人が特定される内容、個人や団体を誹謗中傷する内容はご遠慮ください。