外国人労働者の定着

日本人との意識の違い

日本人は、人情を重んじ、会社のためにサービス残業を受け入れることが美談になるような“曖昧さ”が国民性の特徴と言えるでしょう。
Yes/Noをはっきりとは言わず、お金を要求することに抵抗を感じ、相手を慮り遠回しに断ったり求めたりするところがあります。
それに対し外国人は、Yes/Noが明瞭で、愛想笑いはせず、お給料やキャリアに対する自分の希望、相手への要求もハッキリしている傾向があります。
この違いを理解することが第一歩です。

  • 給与面や金銭的なことを明確にすること
  • 担当する業務内容を明確にし、「すること」「しないこと」の境界線を示すこと
  • 同時に、日本人は協調性を重んじるため、できれば歩み寄って欲しい(自分の仕事以外も手伝ったり気配りしたり)ということ
  • 指示は明確。曖昧な表現は使わないこと
  • 人事・評価制度を導入し、公平かつ適切な基準を定めること(外国人労働者が不利にならないように。外国人労働者の能力を生かせる業務を分担する)
  • キャリアの予定・希望を本人と共有すること
  • 就業規則はもちろん、慣習や文化となっている職場のルールを示すこと

諸条件

給与

給与は、自分への期待と評価を数値化したものと捉えるため、日本人以上に高い意識を持っています。
にもかかわらず、多くの日本企業では、外国人労働者を「安い労働力」として軽視し、日本人労働者と差別しています。
給与については、外国人労働者にも日本人労働者と同じ法令が適用されます。
国籍を理由に不合理な差別をすることは許されません。

  • 国籍を理由に給与を定額にしない
  • 給与明細の見方を説明する
  • 控除される項目を口頭でも説明し理解させる
  • 給与及び賞与額の評価基準を説明する

休暇

日本人労働者同様、年次有給休暇を取得することができます。
日本人労働者と大きく異なるのは、旧正月やクリスマスなどの行事等で母国に帰ることがあり、長期休暇を申請される可能性が高いということです。
長期休暇取得の可能性については、採用前によく話し合っておくこと。採用後も、休暇申請を拒否することはできませんが、よくよく話し合い、うまく調整をつけましょう。

残業

日本では残業が当たり前とされ、残業が熱意の指標とさえなっていますが(これが日本の一番の問題点なのですが)、諸外国、特に欧米では、残業は奨励されていません。
残業を強要したり、定時に帰ることに嫌味を言ったり白い目を向けたりすると、トラブルを招き早期離職に繋がります。
もちろん日本人労働者も含め、残業削減、働き方改革を進めましょう。

労働保険・社会保険

労災保険・雇用保険、厚生年金保険・健康保険は、日本人労働者と同様に、要件を満たせば加入させなければなりません。
外国人労働者だから被保険、ということは許されません。
尚、厚生年金保険の資格を喪失する際は、「脱退一時金」の受給資格がないか確認し、本人に教えてあげましょう。

異国での暮らしをサポートする

外国人労働者は、家族も知人も少ない、言葉も文化も母国とは異なる、異国の地で暮らし働くことになるわけですから、私たち日本人が日本で働く何倍、何十倍ものストレスと困難を抱えています。
残念ながら、日本は外国人にとって暮らしやすく働きやすい国とは言えません。
外国人を受け入れる基盤が、ハード面でもソフト面でも未整備で、彼らは本当に大変な思いをされています。
そのストレスに耐えきれず、早期に離職し母国へ帰ってしまうケースも少なくありません。
企業が、外国人労働者の暮らしをサポートしてあげることで、定着率を高めることができます。

  • 市役所、年金事務所、税務署等の利用方法、手続
  • 病院、歯科医院等の探し方、利用方法
  • 電気、ガス、水道、郵便等公共サービスの利用方法
  • 地下鉄、バス、自動車、タクシー等交通機関のルール、利用方法
  • 住居の探し方、借り方、契約時の注意点
  • ゴミ出しのルール
  • 騒音に関するルール
  • 110番、119番の利用ルール
  • 緊急時の対応方法
  • 行政機関の連絡先等(警察署、市役所、入国管理局、ハローワーク、申請取次行政書士、日本語学校等)

本来であれば、社内で世話役の方を任命しサポートされるのが理想的ですが、中小企業ではそのような人員的余裕もないことでしょう。弊社では、企業様からのご依頼を受け、雇用された外国人労働者への上記の指導、相談対応、付き添い、手続代行等を承っております。

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