ダイバーシティ・マネジメント

ダイバーシティ・マネジメント(Diversity Management)とは、「diversity」=「多様性」を尊重し生かす経営のことです。

日本では長く、

  • 男性
  • 日本人
  • 若い
  • 障がいがない
  • 24時間会社に貢献できる

以上のような人材が「標準」とされ、重宝されてきました。
同質の人員で構成された組織は、確かに管理は楽ですが、硬直化し発展性がありません。

組織が伸びるには、

  • 性別に関わらず
  • 国籍や人種を超えて
  • 高齢者も若手も
  • 障がいのある人も
  • 育児・介護・治療その他個人的事情を大切にする人も

多様な人材が活躍できる制度・環境・文化を構築することが不可欠です。

組織はカラフルだから面白い、異質だから摩擦エネルギーが生まれる、多様なアイディアが生まれるのです。
これが、ダイバーシティマネジメントの根底にある思考です。

ダイバーシティマネジメントのはじめ方

同質組織を標準とした働き方が定着している日本企業では、まず、多様な人材が働けるように、制度や環境も多様化させることから始めます。

  • 女性が働きやすい
  • 異文化・異言語・異宗教の外国人も働ける
  • 年齢・人生の段階に応じた働き方ができる
  • 若年者にも高齢者にもチャンスが与えられる
  • 障がいがあっても働き活躍できる
  • 労働時間や労働場所などを柔軟に選べる

という制度・環境・文化を整えます。

ダイバーシティに大切な文化とは

「自分と違う、みんなと違う、今までと違う。それでいい。」
差別しないということ。
お互い様意識を持ち、尊重する風土を育てることが大切です。
自分と違う、多数派と違うあらゆる要素を「いろいろな人がいるよね」「みんな違って、みんないい(金子みすず)」と肯定するということです。

差別は禁止、「違い」を尊重

差別が許されないなら、全員を同一のものとして扱うのか・・・という屁理屈は通りません。
「普通」とか「標準」などの基準がないためです。
多様性を尊重するということは、一人ひとりの「違い」を認め、違いに配慮するということであり、「違い」を画一化することは差別に返ります。
体力のある人とない人、若い人と年配の人、障がいのある人とない人、妊娠・出産する人としない人、24時間働ける人と働けない又は働きたくない人・・・その差は罪ではなく、どちらに該当しても責められる筋合いはありません。
それぞれが持つ「可能な限り」という範囲内で、働いたり暮らしたりする権利があります。
可能な限りの範囲は100人100通りで、一つの基準に統合に決めることは望ましくありません。

トップが行動を

「みんなと違う人が入社した、ならばその人も働きやすいように工夫しよう。」と、労働時間や評価の制度を見直したり、職場のレイアウトを変えたりする対応を、迅速かつ柔軟にポジティブな空気で実行しましょう。
それを繰り返すことで、ダイバーシティが文化として定着します。
「面倒くさいな」「厄介な人が入社した」「少数派が多数派に合わせるべきだ」という雰囲気をトップが表すと、ダイバーシティが進まないどころか、あらゆる差別、ハラスメントが進行していきます。
トップが本気の姿勢で、でも「当たり前のこと」として、多様な人材の働きやすさと働きがいの醸成に取り組むことが大切です。