睡眠は企業戦略
良質で十分な睡眠を確保することで、社員のパフォーマンスやエンゲージメント、定着率が向上し、ミスや事故、離職者を減らす効果が期待でき、結果、企業業績も拡大しやすくなります。
それらメリットを享受するために、残業削減や休暇取得促進などにより睡眠時間を確保し、ハラスメント対策や業務調整等によりストレス過多にならない働き方や生活習慣の見直しを推奨し睡眠の質を向上させる後押しをすることが求められます。
- トップが、睡眠の重要性とその促進における雇用主の役割を認識する
- 管理職を対象に、睡眠・疲労・ストレスに関する研修を実施する
- 睡眠の重要性と質向上等に関する情報を従業員に共有する
- より明るいワークスペースを設計および構築する
- 11(できれば12)時間以上の勤務間インターバル制度を導入する
- 1日の労働時間の上限を設ける
- フレックスタイム制等個人のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を導入する
- 睡眠指針を策定する
- 10分程度の昼寝(パワーナップ)を働き方に組み込む
- シエスタ(昼寝に限定せず長めに休憩を取る制度)を働き方に組み込む
勤務間インターバル制度
勤務間インターバル制度は、1日の勤務終了後、翌日の出社までの間に、一定時間以上の休息時間(インターバル)を確保する仕組です。
生活時間や睡眠時間を確保するうえで重要な制度で、2019年4月から既に努力義務となっています。
「睡眠指針」を定めませんか
ハーバード・メディカルスクールのチャールズA.ツァイスラー教授は、睡眠指針を会社として規定すべきだと提唱しています。
昼宴(パワーナップ)のすすめ
パワーナップ(power-nap)とは、12時から15時くらいにとる15分~30分ほどの仮眠のこと(コーネル大学の社会心理学者ジェームス・マースの研究による造語)で、昼寝をすることでリフレッシュでき、様々なメリットが得られるといいます。
厚生労働省も、『健康づくりのための睡眠指針 2014』の中で、「午後の早い時刻に30分以内の短い昼寝をすることが、眠気による作業能率の改善に効果的」としています。