多くの企業の求人情報は、最低限の労働条件を表形式で掲載するのみに止まっています。
しかも基本の労働条件は曖昧なものが多く、「賃金は経験を考慮の上決定します」「詳細はお問い合わせください」という発信の仕方では、応募どころか問い合わせも怖くてできません。
情報を見た求職者が働いている自分の姿を想像でき、安心して問い合わせや応募ができるような、具体的でわかりやすい情報発信が大切です。
求める人材像=ターゲットの設定
must=必要な資質
want=できれば欲しい資質
NG=こんな人はお断り、の資質
求める人材像を定め、ターゲットのニーズに合わせた内容と方法で情報を発信します。
現場で一緒に働くことになる社員たちの意見も聞いて、検討に反映するのがポイントです。
トップや人事担当者が考えている理想と、現場の労働者が考えている欲しい新人像にギャップがあると、入社後それが溝となり、結果としてハラスメントや早期退職などが起こります。
求める人材像を具体的に明確に定めたら、採用担当者の中でそのイメージを共有し、ターゲット獲得に向け作戦を練りましょう。
PRの構成
- 具体的な募集要項(特に給与)
- トップからのメッセージ
- 企業の魅力
- 仕事の魅力
- 労働条件・雇用環境の魅力
- 先輩社員の声や一日の過ごし方などを紹介
- 採用担当者の挨拶・笑顔の写真
具体的な募集要項
基本的な労働条件はどの企業でも記載されていますが、具体的かと言うと、そうではない企業が多いです。
特に給与は、「経験や年齢を考慮の上決定します」としか書かれていないことが多く、一番大事な給料がわからないのでは、応募の候補から外れてしまいます。
「入社1年目、○○の業務に従事する社員の給与例」「新卒社員の初任給○○円〜」などのように、目安となる例を挙げればそれだけで安心です。
トップからのメッセージ
柔らかい笑顔の社長の写真は必須です。
写真と共に、社長が新入社員に期待すること、今いる社員への愛情、会社のビジョン・理念・使命などを、社長の言葉で発信してください。
企業情報・企業の魅力
どのような会社なのか、何をする会社なのか、業界のことを何も知らない人でもイメージできるような、具体的かつわかりやすい情報を発信しましょう。
現代の若い方は、ドライに見えて密かに熱い社会貢献欲を持っています。
社会の役に立つ仕事をしているということ、自治体や行政機関から表彰され、社会的評価を得ていることは、必ずアピールします。
また、どの項目も、数字で示すことのできるものは数字で、写真や動画で表現できるものは写真や動画で、見て聞いて想像できる発信の仕方を心がけましょう。
- 何をする会社か
- 企業理念・企業の存在意義
- 事業の目的・ビジョン
- 創業者の想い
- 会社の歩み
- 社名やロゴの由来・意味
- 表彰歴
- 社会への貢献・CSR
- 顧客に提供している価値
- 業績・成長率
- ブランド力
- 経営上の課題
仕事情報・仕事の魅力
企業情報と同様に、業界のことを知らない人にも伝わりイメージできるような発信の仕方が大切です。
「思っていた仕事と違う」という入社後のショックを緩和するためにも、文字、写真、動画を活用し視覚的に伝えましょう。
- 入社直後どのような仕事をするのか
- 勤続年数ごとの仕事内容・裁量権
- 他ではできない仕事や経験ができる
- 確実に成長でき成長を実感できる
- 会社負担で資格取得できる
- 社会の役に立つ仕事ができる
- 指導・研修方法
- 同じ仕事をしている先輩紹介
- 先輩や仲間とチームで仕事ができる
労働条件・雇用環境の魅力
基本的な労働条件は、魅力があってもなくても掲載しなければなりませんが、特に「良い」と自慢できる労働条件や雇用環境は、積極的にアピールしましょう。
中でも、ワークライフバランスは若い世代及び女性人材から重視されます。
また、今は新型コロナウイルスの感染防止策にどのように取り組んでいるかを気にする人が多いため、しっかり取り組み、その取組みを発信しましょう。
トイレや水回りも、若い世代や女性が気にするポイントですので、写真付きで紹介すると安心してもらえます。紹介できないような設備または衛生状態なのであれば、まずそれを改善してから、掲載しましょう。
- 給与
- 残業・休日出勤が少ない
- 正当な評価
- ワークライフバランス
- 両立支援制度
- 男女比・年齢構成
- 定着率が高い
- ハラスメント対策を実施していること
- 新型コロナ対策を徹底していること
- 経営者や上司の人柄・人望
- オフィス(執務室・会議室・トイレ・水回り・玄関等々)
- 制服
- 立地(通勤・ランチ・買い物)
- 一般事業主行動計画
写真や動画は必須!
文字だけでなく、パッと一瞬で伝わる写真、動きや音まで伝わる動画も活用し、五感に訴える発信をしましょう。
ホームページ、SNS、求人情報サイトはもちろん、写真は紙媒体その他あらゆるPRに活用できます。
素材はバランスが大切です。人・物・風景の3つの要素をローテーションで満遍なく載せるのがポイントです。
そして最も重要なのは、フリー素材を使わないということです。自社オリジナルのほやほや素材を使いましょう。
人
人物を掲載するときのポイントは、「清潔感」です。
若い世代は「男子校ノリ」「体育会系」の職場を苦手としています。
一緒に働きたいと思わせる安心感、親しみがあり、信頼できそうな、柔らかな笑顔の写真を使用しましょう。
先輩社員を紹介するときは、求める人材像に近い先輩を紹介するようにします。
中肉中背の先輩写真で「自分にもできそう!」と希望を与えましょう。
- 社長の写真付きメッセージ
- 先輩社員たちが働いている姿
- 採用担当者の写真付きメッセージ
場所・風景
事務所や現場、休憩室やトイレなどが、清潔かな?雰囲気はどうかな?と求職者は一様に気になっています。
どんな場所で働くことになるのか、写真で示せば一目瞭然です。
また、SNSで更新するときは、その日の青空や長閑な風景なども時折盛り込むと、「良さそうな会社」という印象を与えられるかもしれません。
バランスを見ながら取り入れてみてください。
- 事務所
- 現場
- 休憩室・トイレ
モノ
道具・工具や、家具、機械、車輌などの写真は、「プロ感」を伝えてくれます。
普段使っている皆様にとっては当たり前のモノでも、憧れている人、未知の人にとっては新鮮な刺激になります。
広告を見た人が次に何をすべきか明記しましょう
人材を募集するときは、求人広告を見た人が、次に何をすれば良いのか、広告に明記しておきましょう。
履歴書を送って欲しいのか、Webでエントリーするのか、電話で問い合わせるのか・・・
まずは会社説明会に出るのか、会社見学なのか、筆記試験なのか、面接なのか・・・
見た人が迷子にならないよう、わかりやすく案内してあげましょう。
各種認定を受け、アピールしましょう
マークがある会社とない会社、どちらに応募する?
国や自治体が実施している認定制度を活用し、働きやすさをアピールしましょう。
「うちの会社は働きやすいよ!」を裏付けしてくれる、お墨付きです。
当社でも認定取得をサポートしています。
- えるぼし認定
- くるみん認定
- 健康経営等優良法人
- ユースエール認定
- もにす認定
- 札幌市WLBプラス認証
- 北海道働き方改革推進企業認定