過労死・過労自殺防止対策―働き方改革

過重労働の類型

残業奨励文化

残業する社員は熱意がある、残業こそ忠誠心の表れ、というモーレツ社員文化が令和の今も残っている企業は珍しくありません。
上司が残業していると帰りづらくて、と不必要に居残る文化もセットです。
定時で帰ったり上司より早く帰ったりすると「熱意が足りない」「礼儀がなっていない」と悪く評価されてしまうのです。
効率的に仕事を完遂できる優秀な社員は腑に落ちず、優秀な社員から離職していきます。

できる社員に仕事が集中

技術や能力に差がある職場では、しばしばそれらが高い社員に業務が集中し、優秀な社員を潰してしまいます。
ある企業では、残業ゼロ社員に手当を出して好評価するという労務管理を行っていましたが、この類型の企業で残業ゼロ手当を導入すると、優秀な人材が損・サボる社員が得という矛盾が生じてしまいます。
この場合も、優秀な人材を潰し、離職させてしまうことになります。

顧客第一主義

顧客からシビアな納期を提示され断れず、徹夜で対応するうちに健康を害する、という類型は日本企業の過重労働の典型です。
コロナで景気が悪化すればより一層、仕事を逃せなくなるため、理不尽な依頼でもしがみつかざるを得なくなり、過重労働が悪化するでしょう。
犠牲になるのは労働者です。

問題の根本を見極める

過重労働問題とパワハラ問題はほとんど対になって潜在しています。
業務過多になると心にも時間にも余裕を失い、他者への配慮が欠如したり意地の悪いことをしてしまったりするのです。
あるいは、特定の部下や同僚に大量の業務を押し付け残業を強要するというパワハラは、まさに過重労働とパワハラのセットということになります。

パワハラや過重労働に起因する健康被害や死亡、自殺は、被災者個人の問題ではなく、労働時間等労働条件や就労環境、労務管理、コミュニケーション不全等職場の問題と捉え、企業として対策を講じるべき課題です。

過重労働問題を解決するためには、業務の量や進め方を改善する「業務改善」だけでなく、パワハラやいじめなどの「人間関係改善」にも取組の目を向けることが重要です。

さらに、社外との関係性にも改善のメスを入れる必要があるかもしれません。
顧客からの要望・要請に応えることが、過重労働の大きな要因になっているケースは多いものです。
顧客対応時間や受注量、対応方法などを見直し、顧客満足度と従業員の健康の、適切なバランスを取ることが大切です。

ただ労働時間を短くすることだけでなく、社内外のどこに問題の根本があるのかを見極め、抜本的な過重労働対策を講じることで過労死・過労自殺を防ぐ、延いては企業の信用向上、業績向上、定着率向上を目指す提案を、当社はいたします。

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