スポーツ界のハラスメント・人権問題対策支援

Sports Human Rights & Governance Institute

  • 「スポーツ界のハラスメント・人権問題対策支援」は、選手や指導者等スポーツに関わる人たちの人権とパフォーマンスを実現し、安全な環境を選手の活躍、チームの勝利につなげること、スポーツが持続的に健康や平和に寄与する社会を築くことを目指すコンサルティングサービスです。
  • スポーツ界では、勝利至上主義、強い上下関係、監督・コーチへの指導権・評価権・選抜権の集中、閉鎖的な組織文化などを背景に、暴言・暴力・ハラスメントや不適切指導が生じることがあります。
  • ケンズプロは、これらを指導者個人の問題だけでなく、組織構造とガバナンスの課題として捉え、予防・相談・対応・再発防止を研究・支援します。
  • 選手の安全と尊厳を守りながら、指導者が適切に高い要求を伝えられる「Safe Sport Governance」を推進し、人権尊重と持続的な競技力を両立するスポーツ組織の実現を目指します。

選手の尊厳を守ることと、強い組織をつくることは、対立しない

スポーツ界では、暴言、暴力、パワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、不適切な身体接触、過度な練習、差別的言動など、さまざまな問題が繰り返し指摘されています。
その背景にあるのは、必ずしも一部の「問題のある指導者」だけではありません。スポーツに固有の構造があります。
勝利への強い要求、監督・コーチへの権限集中、選手選考、試合出場、推薦・進路などをめぐる評価関係、チーム内部の閉鎖性、強固な上下関係、そして「自分たちもそうやって育てられた」という指導文化。
このような構造が、不適切な指導を生み、問題を表面化しにくくすることがあります。

ケンズプロは、スポーツ界におけるハラスメントや人権問題を、個人の資質だけではなく「組織構造とガバナンス」の問題として研究し、予防・対応・再発防止の実装につなげる支援会社です。

スポーツ界に特有のハラスメントリスク

スポーツ組織では、次のような要因が複合することで、ハラスメントや不適切指導が発生・継続しやすくなることがあります。

1|勝利至上主義

勝利や成績が最優先されることで、「結果を出すためなら多少厳しくても仕方がない」という合理化が生まれることがあります。

2|権限・評価権の集中

監督やコーチが、指導だけでなく、選手選考、試合出場、評価、推薦、進路等に強い影響力を持つ場合があります。
【指導権 × 評価権 × 選抜権 × キャリア形成への影響力】が特定の人物に集中すれば、選手が異論や拒否を表明することは難しくなります。

3|閉鎖性と集団規範

チーム内の強い結束は競技力の源泉になる一方、「チームのことを外部に話さない」「指導者に逆らわない」といった規範が形成されると、問題の発見を遅らせます。

4|成功体験による負の継承

過去に厳しい指導を受けて成功した選手が指導者となり、同じ方法を次世代に適用することで、不適切な指導文化が再生産されることがあります。

5|身体への介入

フォーム指導、コンディショニング、体重管理、身体ケアなど、スポーツでは指導者等が選手の身体に関与する機会があります。
だからこそ、身体的指導、プライバシー、尊厳、同意について明確な基準が必要です。

6|キャリアの代替困難性

大会、代表選考、推薦、プロ契約など、「今しかない機会」が多いこともスポーツの特徴です。
「ここで声を上げれば競技人生に影響するかもしれない」という懸念が、沈黙を生む可能性があります。

ハラスメント対策から「Safe Sport Governance」へ

当社は、Safe Sport Governance― 選手の安全・尊厳と競技パフォーマンスを両立する統治という考え方を重視します。
選手を守ることと、強いチームをつくることを二者択一にしない。
適切なガバナンスによって、
安全・尊厳
→ 安心して発言できる
→ 問題やコンディション変化を早期に把握できる
→ 指導の質が高まる
→ 選手が成長する
→ 持続的に強い組織になる

という循環をつくることを目指します。

ケンズプロの研究・支援領域

01|スポーツハラスメント

暴言、暴力、パワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、差別、不適切な身体接触、過度な練習その他の不適切指導について、予防・判断・対応・再発防止を研究します。

02|指導者ガバナンス

監督・コーチ等に求められる権限行使、フィードバック、選手との距離、評価、意思決定、説明責任について研究・支援します。
「厳しい指導をなくす」のではなく、高い要求と人権尊重を両立する指導を目指します。

03|選手の声と相談体制

問題発生後だけではなく、平時から選手の声を把握できる仕組みを研究します。
第三者相談窓口、定期面談、匿名フィードバック、選手代表制度など、組織規模や競技特性に応じた情報経路を設計します。

04|センシティブ・ガバナンス

疾病、障害、治療、メンタルコンディション、性別・身体、家庭事情その他、競技活動に関係するセンシティブな事情について、必要以上に情報を拡散することなく、本人の尊厳と競技・組織運営を両立する配慮設計を研究します。

05|インシデント対応・再発防止

問題が発生した場合、当事者対応だけで終了させず、事象 → 背景 → 構造要因 → ガバナンス上の課題 → 是正 → 再発防止までを検討します。

06|スポーツ組織のガバナンス

チーム、クラブ、学校、競技団体等における、役割、権限、意思決定、評価、情報共有、相談、監督、是正の仕組みを研究します。

具体的な支援

成果は、スポーツ組織における実務へ還元します。

  • スポーツハラスメント・人権リスク診断
  • スポーツ組織のガバナンス診断
  • 監督・コーチ向けハラスメント防止研修
  • 指導者向けケーススタディ研修
  • 指導者への個別指導・再発防止プログラム
  • 選手・スタッフ向け第三者相談窓口
  • 選手・指導者との第三者面談
  • セーフスポーツポリシー・行動規範の策定
  • ハラスメント発生時の組織対応支援
  • 再発防止・組織改善支援
  • センシティブ情報整理・個別配慮設計
  • 経営層・競技団体向けガバナンスアドバイザリー

対象

プロスポーツチームだけを対象とするものではありません。
プロスポーツチーム/実業団/競技団体/スポーツクラブ/学校・大学の運動部/スポーツスクール/育成年代の競技組織/大会・スポーツイベント運営組織など、選手と指導者、組織の関係が存在する幅広いスポーツ領域を対象とします。
特に、育成年代では「勝利」と「教育」が同時に存在します。
だからこそ、成人のプロスポーツ以上に、指導者の権限と選手の尊厳を両立する仕組みが必要です。

問題が発生しづらい構造をつくる

ハラスメント対策を、「してはいけないことを教える」だけの活動から、「適切な指導ができる組織を設計する」活動へ。
指導者を萎縮させることも、選手に我慢を求めることも、当社が目指す解決ではありません。

指導者が高い要求を適切に伝えられること。
選手が必要な異論や相談を表明できること。
組織がその情報を早期に把握できること。
問題が起きたときには、個人への対応だけでなく構造を修正できること。
その積み重ねが、選手の尊厳を守り、指導者を守り、スポーツ組織の持続的な競技力と社会的信頼を支えます。

人権とパフォーマンスが両立するスポーツ組織のあり方を研究し、その実装を支援します。

FAQ

Q.なぜスポーツ界ではハラスメントが繰り返されるのでしょうか?

勝利至上主義、監督・コーチへの指導権・評価権・選抜権の集中、強い上下関係や集団規範、「厳しい世界だから耐えるべき」という文化、過去の指導方法の継承など、スポーツ特有の構造が問題を生み、表面化しにくくすることがあると考えられます。
重要なのは、厳しい指導をなくすことではなく、人格ではなく技術や行動という「コト」に焦点を当て、高い要求を適切に伝えることです。
スポハラを組織のシグナルとして捉え、選手の安全・尊厳と競技パフォーマンスを両立する「Safe Sport Governance」への転換が求められます。

詳細は記事へ「なぜスポーツ界ではハラスメントが繰り返されるのか―「問題のある指導者」だけではない構造的要因」

Q.厳しい指導とスポーツハラスメントの境界線はどこでしょうか?

ケンズプロは、指導の適切性を「目的・対象・手段・必要性・尊厳」の5つの視点から整理しています。人格ではなく技術や行動という「コト」に焦点を当て、高い要求と人権尊重を両立することが、スポハラ防止と指導の質向上につながります。
競技中の大声での指示、高い目標の要求、フォーム修正など、スポーツには一定の厳しさが必要な場面があります。一方、「勝つため」「指導だから」という理由だけで、人格否定、暴力、不必要な身体接触などが正当化されるわけではありません。

詳細は記事へ「厳しい指導とスポーツハラスメントの境界線はどこか―指導者を萎縮させないスポーツハラスメント対策」

Q.なぜ選手は「嫌です」「助けてください」と言えないのでしょうか?

指導者と選手には権力勾配があるためです。
スポーツ界でハラスメントが表面化しにくい背景には、監督・コーチが指導権だけでなく、評価権、選抜権、試合出場、推薦・進路など、選手の競技人生に影響する複数の権限を持つ構造があります。その中で選手が「嫌です」「助けてください」と意思表示することは、自分の競技人生に影響する可能性を伴う意思決定となります。
重要なのは、選手に声を上げる勇気を求めることではなく、なぜ言えないのかを組織側が考えること。相談・評価ルートの分離、複数の情報経路、選考の透明性、相談後の安全確保など、「声を上げても競技人生を脅かされない構造」をつくることが、Safe Sport Governanceの重要な要素です。

詳細は記事へ「なぜ選手は「嫌です」「助けてください」と言えないのか―スポーツ組織における評価権と沈黙の構造」

Q.スポーツハラスメント発生後、行為者である指導者を処分して終了、でしょうか?

処分して終わり、ではありません。再発防止には、組織構造の検証と行為者本人への是正指導、継続的なモニタリングが必要です。
スポーツハラスメント発生後は、「なぜ発生し、なぜ止まらなかったのか」という組織構造の検証が必要です。行為者本人の是正に加え、被害を受けた選手へのフォロー、指導者への権限集中、相談・情報経路、指導者評価、周囲が異論を言える環境などを点検し、構造を修正することが必要です。
スポハラを組織のシグナルとして捉え、「行為者是正+組織是正+モニタリング」まで一体化した対策が、スポハラ再発防止の重要な要素と考えます。

詳細は記事へ「スポハラ発生後、「指導者を処分して終了」でよいのか―再発防止に必要なスポーツ組織のガバナンス」

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