日本ハム中田翔内野手、暴力行為で処分

プロ野球チームの北海道日本ハムファイターズに所属する中田翔内野手が、試合前に同僚選手1名に対し暴力行為をしたとして、統一選手契約書第17条(模範行為)違反により出場停止処分を科されました。

北海道で、スポーツ界のハラスメントや暴力を根絶する活動をしている当社としては、残念でなりません。
被害に遭われた選手が大事には至らなかったようで、それだけが不幸中の幸いです。

中田選手は、今季は目や腰の負傷・故障が続き思うように調子が上がらず試合中に苛立ちを爆発させる様子も見られましたので、相当鬱憤が溜まっていた末のことだと思います。

メンタルケアが課題

オリンピックを観ていても、スポーツ選手にとって「メンタル」が結果や調子に与える影響の割合は、練習量や技術力と同程度に大きく占めていることがわかります。
不振にあえぐ選手をどのようにケアし、健全な精神状態を維持させるかは、管理するチームにとって重く難しい課題です。

「行き過ぎたいじり」は「いじめ」

中田選手に関しては、以前より、「行き過ぎた後輩いじりがある」と指摘されていました。
する側にとっては愛情表現だったりコミュニケーションだったりであっても、される側にとっては侮辱的で苦痛で不快であることが多く、あってはいけないことです。

そもそも、恥をかかせよう、嫌がる顔が見たい、と若干でも苦痛を与えることこそが「いじり」の目的であり、喜ばせることを「いじり」とは言いませんから、「いじり」はほぼ「いじめ」であるはずです。

大切なのは、人を不快にさせることをしない、自分がされたら嫌なことは他人にもしない、という人間としてのモラルです。

コンプライアンス教育を

暴力やいじめ、契約違反行為をしてはならないこと、してはならない理由、万が一してしまったらどれ程の影響が出るか、などのコンプライアンス意識を球団職員も選手全員も共有する研修などを、普段の練習とは別に時間を設け、定期的に実施することが大切です。

中田選手には、解雇や引退などの説が飛び交っていますが、いずれにしても、以前から気になる振る舞いがあったのなら、なぜこのような事態になる前に、誰かが注意し正してあげなかったのでしょうか。

中田選手一人の問題ではなく、これはチームの問題です。

ハラスメントやいじめは、被害者が気の毒ということだけでなく、意図せず加害者となってしまった人にも深い傷を残し、人生を大きく狂わせることになります。
多くの加害者は、相手を傷つけたい、殺したいという故意を持たず、悪ふざけや個人的感情がエスカレートして盲目的に加害行為をしてしまうものです。
大切な仲間が、選手が、加害者となり多くの大切なものを失う前に、周囲やトップが「あなたの言動は不適切だよ、やめなさい」と指摘し、言動を改めるチャンスを与え、救ってあげることが大切です。
指摘された行為者は、素直に指摘を受け止め、反省し、言動を改めること、被害者がいる場合には即時謝罪することです。
チーム全体で、仲間を被害者にも加害者にもしないためのコミュニケーションを活性化することです。