人材戦略相談室

まずはアンケートやヒアリングなどにより現状を把握し、基本方針を定め、経営計画に明確に盛り込んだ上で、トップが社内に周知します。
例えば「我社はハラスメントを許しません」という宣言を、イントラネットや社内報、社内ポスター、朝礼や会議などで発信します。
基本方針に基づき行動計画を定め、計画に従い進めていきます。

基本の3点セットは、(1)規程(ルール)(2)研修(3)相談窓口です。

  1. 会社としてどのような行為を禁じ、発生時にはどのように対応するのか、会社としてのルールを明確に定めます。ハラスメント防止規程を作成する他、さらに浸透させるために、社内報やガイドブック、ルールブック等も活用することが望ましいです。
  2. Aさんにとってはパワハラでも、Bさんにとっては「必要な指導」だったり、Cさんにとってはコミュニケーションでも、Dさんにとってはセクハラだったり・・・認識のギャップがハラスメント問題を複雑にします。どのような行為がハラスメントに該当し、自分と仲間が加害者にならないために心がけるべきことは何か、などの認識を共有するために、研修を実施します。
  3. ハラスメント問題を消し止められるか延焼させてしまうかは、相談窓口の対応にかかっています。まずは相談しやすい体制を整備すること、相談や通報を受けた際には迅速かつ適切に対応することを徹底し、ここで食い止めましょう。そのうえで、再発防止策をしっかり講じなければならないことは言うまでも有りません。

>詳しくはこちらのページをご参照ください。

個人プレーで仕事が進められる業種では、同僚と協力し合わなくても済んでしまうため、面倒な人間関係を避ける傾向がありますよね。
特にコロナ禍では、近づいて対面でコミュニケーションを取ることが難しくなったため、ますます個人化しています。
そのような状況では、コミュニケーションを活性化しチームプレーを増やしバラバラなメンバーをまとめる工夫に積極的に取り組むことが必要です。

北極星を共有する

経営理念、経営ビジョン、経営目標、存在意義、行動計画など、企業が目指すゴールを明確にし、メンバー全員のベクトルを揃えます。
統一されたゴールがなければ、バラバラなメンバーはバラバラなまま、それぞれはどこに向かえばよいかわからず迷子になっていまいます。
北極星が輝いていれば、全員を同じゴールに向かせることができます。

チームで競い、チームを評価する

個人個人で目標管理し企業が個人を評価する仕組みではなく、チームごとに目標を設定、管理し、チーム間で競うようにします。
Aさんが高い成果を出したなら、Aさんをサポートしたチーム全体のおかげさま、という視点で評価します。
Aさんが失敗したとしても、チームでAさんをフォローして乗り越えたなら、チーム全員を評価します。
Aさんが高い成果を出したとしても、情報やスキルを独占してチーム全体の成績が振るわなかった場合には、Aさんの評価も上がりません。

「一人はチームのため、チームは一人のため」です。
自分さえ良ければいい、という独り占めタイプの社員には、チームや企業に貢献する意識を持ってもらいたいものです。

レクリエーションや休憩時間を活用して

仲間のおめでたいこと、例えば資格取得や勤続年数、人生の節目などを、みんなでお祝いするのも良いでしょう。
特別なパーティーはいりません。
「おめでとう!」という声と拍手を贈るだけでも、仲間意識が高まりますし、受けた人は「大切にされている」と実感できチームへの愛着が増します。

お誕生月会を幹事持ち回りで開催するのも良いでしょう。
15分くらいのミニお祝いで構いません。
15分間という短時間でどれだけ仲間を喜ばせられるか、ローテーションで担当することになった幹事たちが仲間への愛情を競うのも良いものです。

休憩室や休憩時間を工夫するのも有効です。
今は新型コロナの影響で休憩時間にわいわいともいきませんが、休憩室にお菓子やちょっと良いコーヒーマシンを置いたり、休憩時間になったらチャイムを鳴らしてお菓子を配ったり、お昼ごはんはみんなで出前を取ったり・・・コロナが明けたら楽しみたいですね。

会議が業務停滞の最大要因となっている企業は多く、密閉・密集は新型コロナウイルスの感染リスクが高いとされている昨今は特に、会議を効率化すべきです。

チェック

会議を実施する前に、以下のことを確認してみましょう。

  • 会議を開く目的は何ですか?
  • わざわざ集めて話さなければならない内容ですか?
  • 話したがりさんが多くありませんか?
  • さっきから同じことを繰り返していませんか?
  • 資料はデジタルで共有できませんか?
  • あの人は必要ですか?必要最低限のメンバーですか?

対策

会議を効率化するために、以下の対策に取り組んでみましょう。

  • 会議の目的・議題を明確に
  • 予定時間を定め、守る
  • 発言は「一回1分まで」など、ダラダラ話さないよう工夫
  • 資料はデジタル共有
  • 必要最低限のメンバーで
  • ファシリテーターが上手に仕切る
  • ファシリテーターを持ち回りで(ローテーションで)担当する
  • スタンディングミーティング(立って会議)
  • 社内SNSやメールで完結可能なら会議は省略する

高年齢者雇用安定法が令和3年4月1日に改正され、70歳までの就業機会確保が努力義務となっています。

高年齢者の就業継続により、企業にとっては人手不足の解消、若手の指導・育成の担い手確保、技術の継承といった利点がもたらされます。

一方で、体力面でも能力面でも、若い頃と同じようには働けませんので、特別な配慮も必要です。

  • 健康・体力低下への配慮が必要
  • 自尊心への配慮が必要
  • 世代間ギャップによる軋轢への配慮が必要

高年齢者には高年齢者の長所と短所があり、若年者には若年者の長所と短所がありますので、どちらが良い悪いではなく、多様な人材を生かすことにより互いに補い合うことができると考え、ダイバーシティ経営に取り組みましょう。

事例(建設産業の場合)

  • インストラクターとして再雇用することで、技術継承に貢献するのみならず、働きがいや生きがいにつながっている(専門工事業)
  • 将来の心配を排除するため、(中略)経営者が個別に面談し、60歳以降、65歳以降に継続して働くのか、地元に帰って転職するかなど一緒になって将来を考える時間を設けている(専門工事業)
  • 健康に留意してもらうべく、健康診断を年に2回とし、通院治療等で休暇をとった場合に有給を用いるような体制にしている(専門工事業)
  • 自らの体調と相談しながら、現場での勤務が調整できるように、出勤日数を個別に申出られるようにしている(専門工事業)
  • 65歳以上の優良職長に向けた制度を新設し、優秀な高齢技能者が働きがいを感じられる仕組みを構築している(ゼネコン(複数))

資料出所:一般財団法人建設経済研究所『建設経済レポート』第2章 建設産業の現状と課題「建設業を魅力ある産業とするための取組」

大丈夫です。
褒めすぎると図に乗るのでは?と疑っている方は、ほとんど褒めていません。
褒め過ぎかなと感じるくらい褒めて、やっと1%伝わる程度です。

現代っ子は、SNSで「いいね!」をもらうことが毎日の足跡となり、自分の存在を確認する源となっています。
「いいね!」を欲しがり、「いいね!」がもらえないと落ち込み、「いいね!」をもらうためなら良くないこともする・・・自己承認欲求に囚われていると言っても過言ではないでしょう。
承認=褒めてあげることにより、「見てるよ」「存在しているよ」「理解しているよ」と伝えてあげなければ、褒められないというだけで、「否定されている」「嫌われている」「誰も自分を見ていない」「自分には価値がない」とネガティブに考えてしまいます。

人は誰しも褒められると、こうしたらもっと褒められるかな、もっと期待に応えたい、明日も頑張ろう!とポジティブになれるものですよね。
ネガティブよりはポジティブにしておいて損はありません。

もちろん、何でもかんでも褒めれば良いということではありません。
部下のどのような行動や成果がどのように良かったのか、彼・彼女の「コト」を明確に特定して、褒めるようにすることが大切です。

9割褒めて、1割改善要求、というバランスを心がけてください。
ネガティブな言葉や話は、ポジティブな言葉や話でサンドすると良いでしょう。
「これいいね!」→「ここはもっとこうしたら良くなると思うよ」→「でもすごく良くなってるね!」というようにです。

日本人は褒め慣れていませんので、あれこれ悩む前に、まずは褒めることに慣れましょう。

何をやっても無駄、ということはありません。
様々な取組を積み重ねることが大切です。

これをやっても効果がいまいち、あれをやってもいまいち…と、一つひとつの取組ではなかなか効果が見えづらく、モチベーションの維持が難しいですよね。
しかしどのような課題にも、特効薬というのはありません。
それぞれの取組が2点ずつ持っていて、その2点を積み重ねて、4点、10点、15点、20点・・・と山になったときに、やっと大きな効果が見えるようになるものです。
「欽ちゃんの仮装大賞」の点数システムをイメージしてください。

例えば残業削減のためにノー残業デーを導入するとします。
ノー残業デーだけでは、本質的な残業削減にはなりません。
しかし、ノー残業デーをやらなければ、この取組が持っている2点が手に入りません。

残業削減策として、次に「マニュアル活用」を導入するとします。
マニュアル活用だけでは十分な効果が得られないかもしれません。
しかし、ノー残業デーと組み合わせることで、少し残業が減り始めることを実感できるはずです。

次に、職場の整理整頓をして、書類を取りやすくしたり動線を機動的にしたりしてみます。
それだけでは効果は薄いと思われますが、ノー残業デー、マニュアル活用と組み合わせることで、随分働きやすくなったと感じられることでしょう。

このように、一つひとつ単品では十分な効果が得られなくても、組み合わせて積み重ねることで、きっと課題の多くは解消するでしょう。

また、例えばハラスメント防止研修は、研修を実施しただけでハラスメントをゼロにすることはできませんが、実施しなければハラスメントを減らすことは難しいと思われます。
「これさえやれば良くなる」ことはなくても「これをやらなければもっと悪くなる」のであれば、やるべきと考えます。

どのような効果を求めるのか、目標・目的を明確にし、そこから逆算して、複数の取組を計画に盛り込み、検証と修正を繰り返しながら、とにかく続けましょう。
「継続は力なり」であり、「継続しなければ力にならない」のです。
3歩進んで2歩下がっても、くじけずにとにかく続けることです。