個人事務所開業の2007年から一貫して、当社はハラスメント事案のご相談に対応してきました。
2017年の株式会社化以降は一層介入の深さが増しました。
そんな頃、「当社でハラスメント事案が発生した。いつものハラスメント研修を、処分対象となった社員に個別に実施してもらえないか」というご相談を受けました。
もちろんお引き受けし、実施した後、さらにそのグループ会社内で、「うちでも実施してほしい。月1回程度、3回くらいでじっくり浸透させてほしい」というご要望が続きました。
これが、当社の「ハラスメント行為者個別指導研修プログラム」の誕生でした。
当時は個別指導研修を提供している専門家は希少でした。
カウンセリングはありましたが、「教える」という形式は少なかったようです。
特にセクハラ事案は「ケンズプロしか見つからなかった」とお話しいただくことが多かったものです。
市場にほぼまだない、ということは、そのサービスの教科書はなく、ノウハウもなく、AIも当然ない中で、開拓者になるということです。
とにかく一人一人と丁寧に対話し、「この方にはこのように伝えたら腑に落ちるのではないか」と考え考え考えて、ゼロから資料を作成し、面談を重ねてまいりました。
感じるのは、ハラスメント行為者の多くは、悪い人たちではない、ということです。
むしろ「根はいい人」が多いです(例外もあります)。
サービス精神が旺盛、人懐こい、面倒見が良い、頑張り屋さん、熱意がある・・・
しかし裏を返すと、距離感が近い、暴走することがある、空回りしがち、おせっかい、空気を読まない、圧がある・・・とも言えます。
長所と短所は表裏一体で、万人が皆そうです。
問題を「人格のせい」として、人格ごと変えてしまおうとすれば、長所まで失われることになります。
問題は、人格ではなく、「表に出る発言・行動・距離感」です。
人ではなく、「コト」です。
「人格否定はハラスメントになる」と指導する側が、行為者の人格を否定することは、あってはならないと考えています。
このポリシーをもって対象者と向き合い対話を重ねると、ご本人様が少しずつ本音で話してくださるようになります。
開いてくださった心に、適切な発言・行動・距離感、より効果的な指導方法、コミュニケーション、キャリアアップにつながる行動基準などを届けると、「それならできる」「やってみよう」と前を向いてくださいます。
ならぬことはならぬこととして、曖昧にはしない。
しかしその「コト」をもって「ヒト」を全否定することもしない。
「コト」が変われば、組織での信頼を取り戻し、一層活躍する機会もあり得る。
そのための個別指導研修プログラムです。
ご依頼くださった企業の担当者様からは、「目に見えて本人の態度や表情が変わった」「本人にとって良い時間になったようだ」というお声を多くいただきます。
ご本人様たちも、「自分の言動の何がいけなかったのかやっと理解できて、冷静になれた」「ずっとモヤモヤしていたが、腑に落ちた。何か月ぶりかで熟睡できた」とおっしゃいます。
開拓から10年近く経ちましたが、今でももちろん、教科書はありません。
タイプ分けでパターン化しきれるものでもありません。
しかし、確信はあります。
「人格の問題ではない。知らない・ずれている・勘違いしているだけだ。不足している知識を補い、ずれている認識を修正すれば、行動は変わるはずだ」と。
その不足・ずれを見極め、必要なピースをつくり、ピースを届ける技術を、磨いてまいりました。
ピースをパズルにはめるのは、ご本人様です。
崩れていた言動を、プロとして、組織の一員として、あるべき形に整える。そのサポートをするのが、私たちです。
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投稿者

- 株式会社ケンズプロ代表取締役/社会保険労務士/行政書士
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