組織の行動は、評価によって決まる
組織の行動は、理念や研修ではなく評価制度によって決まります。どれほど組織が倫理や協働を重視すると掲げていても、評価制度が短期成果や個人業績のみを強く評価していれば、組織行動は必然的にその方向へ収斂します。ハラスメントの温床、部署間対立、短期志向の意思決定などは、多くの場合、評価設計の歪みとして説明できます。評価ガバナンスは、組織が望む行動と評価制度を整合させる統治設計です。評価基準、評価プロセス、フィードバックの仕組みを整理し、組織判断の基準を共有することで、組織全体の行動を価値創造へと導きます。評価制度を単なる人事制度ではなく、組織統治の重要なレバーとして設計します。
多くの企業では、評価制度に関して次のような課題が見られます。
- 評価基準が曖昧
- 成果と行動の評価が一致していない
- 短期成果のみが評価される
- 管理職によって評価基準が異なる
このような状態では
- 組織の行動がばらつく
- 管理職判断が属人的になる
- 部門間対立が生まれる
といった問題が起こります。
評価制度は、人事制度ではなく、組織行動を決める統治構造です。
評価ガバナンスは、この構造を整えるアプローチです。
アプローチ
評価ガバナンスでは、評価制度を次の観点から整理します。
1|評価基準の整理
組織が評価する行動を明確化します。
指標や基準を整理し、評価基準を明確にします。
- 成果指標
- 行動基準
- 組織貢献
2|管理職評価の設計
管理職について、以下のような観点を評価指標として設計します。
- マネジメント行動
- 人材育成
- 組織統治
3|評価プロセスの整備
評価の実施方法について、プロセスを整理します。
- 評価の手順
- フィードバック方法
- 評価の透明性
4 組織判断基準の共有
評価制度を通じて、判断基準を共有します。
- 組織が重視する行動
- 判断基準
- 価値観
効果
評価制度が整うと、組織では次の変化が生まれます。
- 組織行動の一貫性向上
- 管理職判断の安定
- 部門間摩擦の低減
- ハラスメントリスクの低減
結果として、組織判断の基準が揃い人的生産性が向上します。
これは、組織行動を導く統治設計です。
結論
組織は、評価される方向へ行動するという原則があります。
評価制度が整うとき、組織の行動は自然に価値創造へ向かいます。
評価ガバナンスは、評価制度を通じて組織行動を整える攻めのガバナンスです。
新聞掲載
内部通報制度・相談窓口の機能向上について取材を受け、北海道新聞に記事が掲載されました。
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