役割・役職・評価を“ガバナンスの実装装置”に変える
問題提起:多くの不全は「人」ではなく「役割設計」から始まる
多くの組織トラブルは、個人の資質や意識の問題として語られがちです。しかし、実務の現場を見ていると、問題の本質は個人ではなく、役割・権限・責任の設計の曖昧さにあるケースが少なくありません。
管理職が何を判断し、何に責任を持ち、どこまで踏み込むべきかが定義されていない組織では、判断は属人化し、現場には過度な忖度や沈黙が生まれやすくなります。その結果として、ハラスメント、不正、意思決定の停滞、責任の押し付け合いといった問題が表面化します。
私たちは、こうした問題を「人の問題」ではなく、「役割設計と統治構造の問題」として捉えています。
管理職は「ポスト」ではなく「統治装置」である
管理職は、単なる肩書や処遇の段階ではありません。本来、管理職とは、
- 組織の判断基準を現場に実装する存在
- 権限と責任の境界を運用として体現する存在
- 組織の価値観とルールを、日々の判断に落とし込む存在
です。
つまり管理職は、組織ガバナンスを現場で機能させるための“装置”でもあります。
この装置の設計が曖昧であれば、どれほど立派な理念や規程があっても、実際の判断と行動はばらばらになります。
逆に言えば、管理職の役割・役職・評価が適切に設計されていれば、ガバナンスは「運用として」根づき始めます。
「役割・役職・評価」を一体で再設計する理由
多くの組織では、
- 役職定義は古いまま
- 評価制度は別のロジックで運用され
- 実際の期待役割は暗黙知に委ねられている
という分断が起きています。
この状態では、管理職は「何を基準に判断すればよいのか」「どこまで踏み込めばよいのか」を掴めず、結果として無難な判断、先送り、責任回避が合理的な行動になってしまいます。
私たちは、役割(何を担うのか)・役職(どこまで権限を持つのか)・評価(何を良しとするのか)を一体で設計し直すことで、はじめて判断の質が構造的に変わると考えています。
統治は「理念」ではなく「設計」で決まる
ガバナンスやコンプライアンスは、しばしば理念やスローガンとして語られます。
しかし、実務の世界では、統治の実効性を左右するのは、次のような設計の積み重ねです。
- 誰が、どの判断をするのか
- どの判断が、どの評価に結びつくのか
- 判断を誤ったとき、どのプロセスで修正されるのか
これらが設計されていない組織では、統治は「あることになっている」だけで、実際には機能しません。
私たちは、統治を理念ではなく、役割設計と評価設計によって“実装するもの”として扱います。
ハラスメント・不正は「例外」ではなく「設計不全の結果」である
ハラスメントや不正は、しばしば「一部の問題人物」の問題として処理されます。しかし、同種の問題が繰り返される組織では、個人対応だけでは説明がつきません。
- 注意すべき管理職が注意しない
- 止めるべき行為が止まらない
- 見て見ぬふりが合理的な行動になっている
こうした状態は、役割と評価の設計が、望ましい行動と噛み合っていないことのサインです。
私たちは、不祥事対応や再発防止の現場から、「設計を変えなければ、行動は変わらない」という結論に至っています。
ケンズプロのフィロソフィー:判断の質を、構造で底上げする

私たちが目指しているのは、優れた個人に依存する組織ではなく、正しい判断が“必然”として選ばれる組織です。
そのために、
- 管理職の役割を定義し直し
- 権限と責任の境界を設計し
- 評価制度を判断の質と接続する
ことで、統治を現場に実装することを支援します。
管理職の設計は、人事制度の一部ではありません。
それは、企業のガバナンスを現実の運用に落とし込むための中核装置です。
私たちは、この設計から、組織の判断の質を変えていきます。
ケンズプロの支援
管理職役割・役職定義・再設計支援
管理職に求める責任・権限・評価基準・昇格要件を構造的に整合させ、組織の判断基準を明確化します。
→ 詳細を見る(管理職役割・役職定義・再設計支援)
主なサービス領域
ハラスメント・不正 再発防止支援
- ハラスメント・不正 再発防止支援:構造への介入・実装
- ├ハラスメント・不正発生構造分析・再発防止設計支援
- ├ハラスメント加害者・行為者個別指導研修|再発防止プログラム
- ├ハラスメント再発防止策報告書 作成:論点の可視化・説明責任
