内部通報制度は、「規程があるか」「窓口を設けたか」ではなく、実際に“使われる構造”になっているかがすべてです。
以下は、制度が形式ではなく機能している組織に共通する項目です。
貴社の状況と照らし合わせながら、ご確認ください。
内部通報制度・実装度チェックリスト
- 内部通報の窓口が複数用意されており、相談者が選択できる
- 内部通報の担当者が誰か、社員に明確に周知されている
- 担当者の氏名・役割・立場が、組織内で理解されている
- 通報・相談の連絡方法(メール・フォーム・電話等)が具体的に示されている
- 「どのような内容が通報・相談対象になるか」が例示されている
- 匿名相談・匿名通報についての取扱い方針が明確である
- 通報したことによる不利益取扱いを禁止する姿勢が、言葉だけでなく行動で示されている
- 担当者は、人事・評価・懲戒の決定権から一定の距離を保っている
- 担当者は、社内で一定の信頼・人望を得ている人物である
- 通報・相談を受けた後の基本的な流れ(初動対応・調査・報告)が共有されている
- 「すぐに結論を出さない」「事実確認を重視する」という姿勢が制度設計に反映されている
- 通報者・被申立者の双方の人権や心情に配慮する方針が明文化されている
- 経営層が、内部通報制度を“問題探し”ではなく“組織を守る仕組み”として認識している
- 小規模組織であっても、兼務による限界やリスクを自覚した設計になっている
- 「制度は作って終わりではない」という前提で、定期的な見直しや改善が想定されている
チェックを終えた方へ
いかがでしたか。
すべてに自信をもってチェックが入った組織は、決して多くありません。
そして重要なのは、チェックが入らなかった項目が「ダメ」なのではないという点です。
多くの場合、
- 人が少ない
- 役割を分けられない
- 善意で回してきた
といった、中小・中堅企業ほど陥りやすい構造的制約が背景にあります。
内部通報制度は、善意や覚悟ではなく、構造で支えなければ機能しません。
要点
内部通報が機能しない原因は、「担当者が悪い」「社員が通報しない」ことではありません。
ほとんどの場合、“機能しにくい設計のまま運用されている”だけです。
制度は、
- 誰が
- どの立場で
- どこまで関わり
- どのように守られるのか
この判断軸が曖昧なままでは、使われません。
このチェックリストは、貴社を責めるためのものではなく、判断の材料です。
投稿者
- ハラスメントを排し、個の真価を最大化する。ケンズプロは、日本の技術が世界を席巻する『正道』を論理で描く、組織ガバナンスの専門パートナーです。
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