インナーブランディングは「我が社らしさ」で判断することから始まる―ハラスメント対策が、最も実装度の高いインナーブランディングである理由

インナーブランディングに力を入れたい。
社員に我が社らしさを理解してほしい。
誇りを持って働いてほしい。

そうした問題意識を持つ企業は、年々増えています。
一方で、こんな声もよく聞かれます。

  • 理念は浸透しているはずだが、現場の判断が揃わない
  • 「我が社らしさ」が、トラブル時には機能しない
  • インナーブランディング施策を重ねても、行動が変わらない

なぜ、インナーブランディングは難しいのでしょうか。

インナーブランディングが止まる理由は「判断基準」にある

多くのインナーブランディングは、

  • 理念を伝える
  • 価値観を共有する
  • 共感を高める

ところで止まってしまいます。

しかし、組織が本当に揃えなければならないのは、感情ではなく「判断」です。

  • 迷ったとき、どう判断するのか
  • グレーな場面で、どこで線を引くのか
  • 善意のつもりの行為を、どこで止めるのか

この判断が人によって違う限り、どれだけ理念を語っても、「我が社らしさ」は行動として実装されません。

「これは我が社らしさに反するか」という問い

私たちは、ハラスメント対策の中で、次の問いを何度も使います。

この行為は、
我が社らしさに反していないか。

この問いは、単なる道徳やマナーの話ではありません。

  • 法律に違反しているか
  • 世間的に問題か

よりも一段深く、

  • この会社が大切にしてきた価値と整合するか
  • この組織の判断基準として許容されるか

を問うものです。

ハラスメント対策は「我が社らしさ」を判断に落とす場である

ハラスメント研修や事案対応では、

  • 指導か、ハラスメントか
  • 配慮か、過剰介入か
  • フラットな関係か、立場の利用か

といった、正解が一つではない場面が必ず出てきます。

このとき、

  • 個人の感覚
  • 経験則
  • 「自分は問題ないと思った」

に委ねるのではなく、

我が社として、どう判断するのか

を言語化し、共有し、反復する。

このプロセスによって、

  • 判断基準が揃い
  • 行動のブレが減り
  • 管理職の判断が安定していく

こうして、我が社らしい判断・行動が実装されていきます。

このプロセスこそが、インナーブランディングである

インナーブランディングとは、理念を知っている状態を指すのではありません。

「これは我が社らしい判断か」という基準で、日常の行動を選べる状態をつくること。

ハラスメント対策の中で行われている、

  • 判断基準の設定
  • 具体事例への適用
  • 行動への反映
  • 反復による定着

この一連の流れは、インナーブランディングの完成形と言えます。

インナーブランディングを掲げる企業ほど、ハラスメント対策が要になる

理念や価値観を大切にしている企業ほど、次の問いを避けて通れません。

  • その理念は、問題行動を止める力を持っているか
  • 我が社らしさは、グレーな場面で機能しているか
  • 管理職は、価値観を根拠に判断できているか

ハラスメントが起きたとき、あるいは起きかけたとき、

  • 判断が揺れる
  • 対応が後手に回る
  • 個人に任せてしまう

状態であれば、インナーブランディングは「語られているだけ」になってしまいます。

ハラスメントアドバイザリーで、インナーは実装できる

私たちのハラスメントアドバイザリーは、単なるリスク対応ではありません。

  • 事案を通じて判断基準を整理し
  • 管理職・関係者に落とし込み
  • 「我が社らしさ」を行動に翻訳する

その積み重ねによって、インナーブランディングが結果として実装されていきます。

新しい施策を足す必要はありません。
むしろ、

  • ハラスメント対策を継続すること
  • 判断を言語化し続けること
  • 個別対応を組織の学習に変えること

これが、最も現実的で、最も強いインナーブランディングです。

まとめ:インナーを語る前に、判断を揃える

インナーブランディングを本気で機能させたい企業ほど、「我が社らしさ」を判断基準として使えるかどうかを問い直す必要があります。

ハラスメント対策は、その問いを避けずに向き合う数少ない領域です。

我が社らしさで判断する。その判断を、行動に落とす。
それを、繰り返す。

このプロセスそのものが、インナーブランディングです。

投稿者

株式会社 ケンズプロ
株式会社 ケンズプロ
ハラスメントを排し、個の真価を最大化する。ケンズプロは、日本の技術が世界を席巻する『正道』を論理で描く、組織ガバナンスの専門パートナーです。