就活セクハラとは
就活セクハラとは、就職活動中またはインターンシップ参加中などにおける、就職活動生に対する、採用担当者や企業従業員、大学OB・OG等による性的嫌がらせのことで、性的な冗談やからかい、性的な事実関係に関する質問、食事への執拗な誘いなどがあります。
就活セクハラの防止策を企業に義務付ける方針が、厚生労働省で検討されています。
インターンシップのルール策定や、相談窓口の設置などが盛り込まれる予定です。
お早めにケンズプロへご相談ください。
日本製鉄人事担当社員、採用予定の女性にセクハラ 性的関係迫る(2021年6月18日毎日新聞)
https://kens-pro.com/ns-sh20210618/
「企業イメージを阻害」近鉄が“就活セクハラ”採用担当者を懲戒解職 女子大学生をホテルに連れ込む(カンテレ)
https://kens-pro.com/kintetsu-jhsh/
目次
Toggle4人に1人が被害を受けている
厚生労働省の調査(厚生労働省令和2年度職場のハラスメントに関する実態調査報告書)では、就職活動中またはインターンシップ参加中に就活セクハラを経験した人の割合は25.5%。
4人に1人が就活セクハラを経験しています。
男女別では男性の方が被害経験の割合が高い
性的な冗談やからかい、性的な事実関係に関する質問などは、男性に対しても高い割合で行われています。
同性同士だからフランクに、男性だから嫌がらない、という決めつけはゼロにし、常に品格ある採用活動を心がけるべきです。
就活セクハラの内容
厚労省の調査では、被害者の男女別に以下のようなハラスメントが挙げられています。
男性
1位 性的な冗談やからかい
2位 性的な事実関係に関する質問
3位 食事やデートへの執拗な誘い
4位 性的な内容の情報の流布
5位 不必要な身体への接触
女性
1位 性的な冗談やからかい
2位 食事やデートへの執拗な誘い
3位 性的な事実関係に関する質問
4位 不必要な身体への接触
5位 性的な関係の強要
就活セクハラを受ける場面
インターンシップに参加したときや、会社説明会、採用面接などで、被害が発生しています。
インターンシップ制度のない企業では、採用面接で、不適切な質問をするケースが多いでしょう。
就活セクハラの行為者
インターンシップで知り合った企業従業員や、採用面接や説明会の担当者が行為者となっています。
フレッシュな若者が来たからと、浮かれ過ぎです。
企業としての対策
いまだ8割近い企業が何も対策を講じていませんが、被害の割合は想定以上に高く、それにより受ける企業の損失も莫大です。
喫緊に対策を講じるべきです。
企業の損失
就活生は、言うまでもなく「外部」の人です。
就活セクハラは、まだ社員にもなっていない一般顧客に対する、企業の品位を損ない信用を失墜させる悪質極まりない行為です。
使用者責任や刑事責任を問われることもあります。
就活生と接するすべての社員が、「自社の顔」です。
就活生にとっては、直接接することのできる数少ない「志望先企業の中の人」であり、その企業の代表者であり、木を見て森を判断します。
行為者がたった一人の社員でも、個人名ではなく企業名が、今は一瞬にしてSNSで拡散され、炎上します。
真面目に働いている他の社員たちも同類と見られ、社員であることを誇れなくなります。
就活セクハラになり得る行為例
- 恋人の有無や結婚、出産の予定、希望を尋ねる
- 外見についてコメントする
- 業務と無関係なポーズを取らせたり言葉を言わせたりする
- 性的な冗談を言う
- LINE等の連絡先を聞き出す
- 顔を近づける
- 握手したり肩に手を置いたり背中を押す等さりげなく身体に接触する
- 「必要な資料だから」と託けて、スリーサイズや交際歴等の個人情報、写真等を送らせる
- カラオケ店やホテル、居酒屋などに呼び出す
- わいせつな行為をする、等
企業が講ずるべき就活セクハラ対策
信頼を失うのは一瞬で、取り戻せる確率は1%にも満たないと心得、企業として、以下のような対策を講じましょう。
就活セクハラ禁止方針の明示
採用担当者及び全従業員に対し、就活等セクハラを禁ずる方針を明示します。
研修等による意識啓発教育
採用担当者はもちろん、全従業員に対し、どのような言動が就活等セクハラに該当し、何に気をつけるべきか、知識を得、意識を高める研修・教育を継続的に実施します。
OB・OG訪問やインターンシップなどでは、採用担当者以外が就活生と接する機会があるため、全従業員を対象とします。
→研修サービス詳細
複数名で担当
担当者は必ず2名以上とし、オンラインも含め面談やオリエンテーション等の際は複数名で対応します。
就活生用相談窓口の設置
採用担当者とは別の者が担当する就活生用相談窓口を設置し、周知します。
→社外相談・通報窓口サービス詳細
問題が発生する前に、予防策をご相談ください。
大学における大学生への教育
大学生向けリクハラ自衛策教育も大切です。
「なんかおかしいな」と思っても、純粋な学生は「社会ってこんなものかしら」と受け入れてしまう危険性が高く、予め「社会とはそういうものではない」ことを教えてあげる機会が必要です。
学生の夢や志、純な心を搾取し踏みにじる悪質なリクハラから、大学がしっかり守ってあげましょう。