ハラスメント

【厚労省】「職場のハラスメントに関する実態調査」報告書

【厚労省】「職場のハラスメントに関する実態調査」報告書

厚生労働省は、「職場のハラスメントに関する実態調査」について、報告書を公表しました(調査実施者:東京海上日動リスクコンサルティング株式会社)。

【職場のハラスメントに関する実態調査報告書 概要】
・ハラスメントの発生状況・ハラスメントに関する職場の特徴
・ハラスメントの予防・解決のための取組状況、その効果と課題
・ハラスメントを受けた経験
・ハラスメント行為を受けた後の行動、ハラスメントを知った後の勤務先の対応、
・ハラスメントを受けていることを認識した後の勤務先の対応 等

【厚労省】「職場のハラスメントに関する実態調査」報告書
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18384.html

調査目的等

  • 平成28年度に実施した職場のパワーハラスメントに関する実態調査から4年が経過し、ハラスメントの対策に取り組む企業割合や労働者の状況も変化していると考えられることから、本調査を実施。
  • 本調査は、企業調査と労働者等調査からなるアンケート調査。令和2年10月に実施。

調査結果の主要点

ハラスメントの発生状況・ハラスメントに関する職場の特徴

  • 過去3年間のハラスメント相談件数の推移については、パワハラ、顧客等からの著しい迷惑行為、妊娠・出産・育児休業等ハラスメント、介護休業等ハラスメント、就活等セクハラでは「件数は変わらない」の割合が最も高く、セクハラのみ「減少している」の割合が最も高かった。
  • 過去3年間のハラスメント該当件数の推移については、顧客等からの著しい迷惑行為については「件数が増加している」の方が「件数は減少している」よりも多いが、それ以外のハラスメントについては、「件数は減少している」のほうが「件数は増加している」より多かった。
  • 職場の特徴として、パワハラ・セクハラともに「上司と部下のコミュニケーションが少ない/ない」、「ハラスメント防止規定が制定されていない」、「失敗が許されない/失敗への許容度が低い」、「残業が多い/休暇を取りづらい」等の特徴について、ハラスメントを経験した者と経験しなかった者の差が特に大きい。

(※)この調査では、妊娠・出産・育児休業等ハラスメント、介護休業等ハラスメントについて、不利益取扱いも含めた調査結果となっている。

ハラスメントの予防・解決のための取組状況、その効果と課題

  • パワハラ、セクハラおよび妊娠・出産・育児休業等・介護休業等ハラスメントに関する雇用管理上の措置として、「ハラスメントの内容、ハラスメントを行ってはならない旨の方針の明確化と周知・啓発」および「相談窓口の設置と周知」を実施している企業は8割程度だが、「相談窓口担当者が相談内容や状況に応じて適切に対応できるための対応」の割合は4割程度であった。
  • 全てのハラスメントにおいて、勤務先が「積極的に取り組んでいる」と回答した者で、ハラスメントを経験した割合が最も低く、「あまり取り組んでいない」と回答した者は経験した割合が最も高い。
  • ハラスメントの予防・解決に向けた取組を進める上での課題としては、「ハラスメントかどうかの判断が難しい」の割合が最も高く、次いで「発生状況を把握することが困難」が高かった。

ハラスメントを受けた経験

  • パワハラ、セクハラおよび顧客等からの著しい迷惑行為について、過去3年間での勤務先での経験有無・頻度を聞いたところ、各ハラスメントを一度以上経験した者の割合は、パワハラが31.4%、顧客等からの著しい迷惑行為が15.0%、セクハラが10.2%となった。
  • 過去5年間に就業中に妊娠/出産した女性労働者の中で、妊娠・出産・育児休業等ハラスメントを受けたと回答した者の割合は、26.3%であった。過去5年間の妊娠に至る前に、妊娠・出産等に関する否定的な言動(いわゆるプレマタハラ)を経験したと回答した者の割合は17.1%であった。また、過去5年間に育児に関わる制度を利用しようとした男性労働者の中で、育児休業等ハラスメントを受けたと回答した者の割合は、26.2%であった。
  • 回答者の中で、就職活動中またはインターンシップ参加中にセクハラ(就活等セクハラ(※))を経験した者の割合は25.5%であった。

(※)この調査では、就職活動中のセクハラだけでなく、インターンシップ参加中のセクハラの経験についても調査しており、就職活動中またはインターンシップ参加中に経験したセクハラを「就活等セクハラ」としている。

ハラスメント行為を受けた後の行動、ハラスメントを知った後の勤務先の対応、ハラスメントを受けていることを認識した後の勤務先の対応

  • ハラスメントを受けた後の行動として、パワハラ、セクハラでは「何もしなかった」の割合が最も高かった。一方、顧客等からの著しい迷惑行為では、「社内の上司に相談した」の割合が最も高く、次いで「社内の同僚に相談した」が高かった。
  • ハラスメントを知った後の勤務先の対応としては、パワハラでは「特に何もしなかった」(47.1%)、セクハラでは「あなたの要望を聞いたり、問題を解決するために相談にのってくれた」(34.6%)、顧客等からの著しい迷惑行為では、「あなたの要望を聞いたり、問題を解決するために相談にのってくれた」(48.6%)の割合が最も高かった。
  • パワハラ認定後の勤務先の対応としては、「行為者に謝罪させた」(28.5%)が最も多く、次いで「何もしなかった」(22.3%)であった。セクハラ認定後の勤務先の対応としては、「会社として謝罪をした」(32.4%)が最も多く、次いで「行為者に謝罪させた」(27.0%)が多かった。