権利主張社員が増える!?ハラスメント対策を進める上での懸念とその解消

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厚生労働省が平成29年に公表した「職場のパワーハラスメントに関する実態調査報告書」(平成28年度)によりますと、企業は、パワハラ予防・解決に「取り組んだらこんな悪いことが起こるのではないか」と様々な懸念を抱いているようです(下図)。

パワハラ予防・解決に取り組むことへの懸念(企業調査)

日本は「ゼロリスク思考」

日本は、「ゼロリスク思考」が主流です。
慎重になりすぎて行動が遅いのが、政府も含めた我が国の特徴です。

守りと攻めのバランスは重要ですが、ハラスメント対策について企業が懸念している副次的弊害は、起きたときに何とかすることもできますし、それ自体のリスクを低減することもできますし、そのリスクを恐れて対策をせずハラスメントが実際に起きてしまったときの損害の方が、企業経営にとってはより重大です。

では、どうすれば副次的弊害の発生リスクを低減することができるでしょうか。

懸念1)権利ばかり主張する者が増える

管理職だけでなく、一般社員(指導を受ける部下・新入社員)にも、厳しい指導のすべてがパワハラなのではなく適正な範囲内の指導であればパワハラには該当しないこと、厳しくても指導されることで部下自身が得られるメリット(成長)などを、研修等を通じて共有すると良いでしょう。
ただ、パワハラ研修を実施した結果、権利ばかりを主張する社員が増えた、という声は当社の関与先様では聞こえず、むしろ対策を講じる前の方が、些細なことでも不満が噴出していたと感じます。
対策を講じることで、上司の行動が正されるため、部下側の不安、不満、いらだちなどが和らぎます。

懸念2)パワハラに該当すると思えないような訴え・相談が増える

大事なのは、パワハラに該当するか否かではありません。
何らかの不満や辛さを感じている社員がいるという事実です。
それらの訴え・相談が増えるということは、社内に潜む課題が経営陣にとって見える化するということであり、課題を摘み取るための貴重な情報が提供されるということですので、むしろ歓迎すべき現象です。
不満が上がってこない組織は「閉鎖的組織」と称されます。
一方、上がってくる組織は「風通しの良い組織」と評価されます。

懸念3)管理職が弱腰になる

懸念1で示した一般社員向け研修を実施するとともに、管理職にも「適正かつ効果的な人材育成」を学ぶ研修等を実施すると良いでしょう。
中には「何でもかんでもパワハラという」社員もいますが、多くの部下たちは、「そんなことでパワハラと言っているわけではない」と訴えます。
上司世代が昔から馴染んでいた「言葉」や「言い方」が、確かに考えてみれば人格を否定する表現だよね、ということは多くあります。
また、「怒る」と「叱る」は違いますし、感情的ではなく論理的に指導することが求められます。
頭ごなしに「パワハラは駄目」と管理職に指導し禁止するよりも、「なぜこの言葉・言い方は不適切なのか」「どのような伝え方なら伝わるのか」の理解を深めることが重要です。
その上で、必要な指導は毅然と、適正な範囲内で行うことを促します。

懸念4)上司と部下との深いコミュニケーションがとれなくなる

この懸念を抱く方は、きっと、パワハラ的言動をしているかもしれないという自覚がある方ではないでしょうか。
正しいパワハラ対策を講じれば、むしろ「快適なコミュニケーション」は増えるものです。
「禁止行為リスト」を列挙するだけの萎縮型パワハラ防止教育ではなく、例えば挨拶やポジティブな発言を推奨し円滑なコミュニケーションを活性化する効果を目指す教育をすることで、互いに価値観や人格を尊重しながら、適度な距離感で、勇気を振り絞ったり過度に緊張したりすることなく、コミュニケーションをとることができるようになります。

ポイント

パワハラ対策は、パワハラのみにピンポイントで取組をしても、効果がなかったり、逆効果になったりします。
パワハラやその他のハラスメントは、組織にはびこるあらゆる課題の一要素に過ぎません。
「森」の中の「木」です。
パワハラを予防・解決するための取組は全体戦略で、そしてパワハラを予防・解決する効果も、全体、つまり企業の根幹的経営戦略に及ぶのです。
木を見て、森を見て、再び木を見て、森に波及していくことがポイントです。

予防も、発生したときの解決・再発防止も、ケンズプロにご相談ください。

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