職場の熱中症対策

今夏は、酷暑と新型コロナのダブルパンチで、熱中症リスクが過去に例を見ないほど高まっています。
ソーシャルディスタンスを十分に取り、マスクを適宜外し、水分をこまめに補給し、厳しい夏を乗り越えていきましょう。

屋内作業でも要注意!かかりやすいのはどんなとき?

2019年の「職場における熱中症による死傷災害の発生状況(速報値)」では、死亡を含む休業4日以上の死傷者数は790人、うち死亡者数は26人となっています。
死傷者数を業種別に見ると、製造業が最も多く、過去10年で初めて建設業より多くなっています。
死亡災害については、建設業が10人、製造業と警備業が4人などとなっており、防護服や着ぐるみなど、通気性の悪い衣服を着用していた事例も含まれています。
また、製造業、商業などでは屋内で作業に従事していて熱中症を発症している事例が多くなっています。

熱中症の諸症状

初期症状では、めまいや立ちくらみ、また、一時的に意識が遠のく、腹痛を感じる場合もあります。
この状態で、意識がハッキリしているようであれば、すぐに涼しいところで休ませ、衣服を緩めて風通しをよくし、体を冷やして適切に水分補給すれば、多くの場合は改善します。
しばらく様子を見ても症状が改善しない、まっすぐ歩けない、自力で水分補給できない場合には、すぐに医療機関を受診しましょう。
また、意識がない場合には救急車を呼びましょう。
重症が疑われる場合は、病院へ運ぶまで一人きりにしないことも重要です。

◆職場でおこなうべき熱中症への予防策
厚生労働省では、「STOP!熱中症クールワークキャンペーン」を展開し、職場での熱中症予防のための重点的な取組みを進めています。
まずは、暑さ指数計の準備、熱中症予防管理者の選任、適切な作業計画の策定、緊急時措置の確認、教育研修を行うなど、管理体制の整備が必要です。その後、以下のような対策をしていきましょう。
(1)暑さ指数(WBGT値)の把握、
(2)休憩場所の整備、
(3)涼しい服装の推奨、
(4)作業時間の短縮(暑さ指数に応じて休憩)、
(5)熱への順化(暑さに徐々に身体を慣らす)、
(6)水分・塩分の摂取 (定期的な水分・塩分摂取)、
(7)健康診断結果に基づく措置(リスクの高い疾患がある従業員には人員配置の際に医師の意見を聞く)、
(8)日常の健康管理、
(9)労働者の健康状態の確認、
(10)熱中症予防管理者による巡視

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株式会社 ケンズプロ
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