医療機関における宿日直許可について

宿日直許可申請に関する解説資料(参考事例)
https://iryou-kinmukankyou.mhlw.go.jp/pdf/outline/pdf/20210720_02.pdf

医療機関の宿日直許可申請に関する相談窓口FAQ
https://iryou-kinmukankyou.mhlw.go.jp/pdf/outline/pdf/20220621_02.pdf

制度概要

労働基準法では、常態としてほとんど労働することがなく、労働時間規制を適用しなくとも必ずしも労働者保護に欠けることのない宿直又は日直の勤務で断続的な業務(例えば、いわゆる「寝当直」に当たるような業務)については、労働基準監督署長の許可を受けた場合に労働時間規制を適用除外とすることを定めています(宿日直許可)。
※1 対象業務は、①通常の勤務時間から完全に解放された後のものであり、②宿日直中に従事する業務は、一般の宿日直業務以外には、特殊な措置を必要としない軽度または短時間の業務に限ること、③一般の宿日直の許可の条件を満たしていること、④宿直の場合は十分な睡眠がとりうること等の条件を満たしていることが必要です。
※2 許可が与えられた場合でも、宿日直中に通常の勤務時間と同態様の業務に従事したときは、その時間について割増賃金を支払う必要があります。

申請の前に

申請前チェックリスト

  • 申請を考えている宿日直中に従事する業務は、通常業務とは異なる、軽度又は短時間の業務である(上記リンク先資料の許可基準中の業務例や許可事例参照)
  • 申請を考えている宿直業務は、夜間に十分な睡眠がとり得るものである
  • ベッド・寝具など睡眠が可能な設備がある
  • 申請を考えている宿日直業務は、通常業務の延長ではなく、通常の勤務時間の拘束から完全に開放された後のものである
  • 始業・終業時刻に密着して行う短時間の業務態様ではない(4時間未満ではない)
  • 救急患者の診療等通常勤務と同態様の業務が発生することはあっても、稀である
  • 実際の宿日直勤務の状況が上記の通りであると医療機関内で認識が共有され、そのように運用されている(宿日直の従事者の認識も同様である)

併せてこちらも、確認下さい

  • 一部の診療科のみ、一部の職種のみ、一部の時間帯のみの許可を申請することもできます。
  • 申請をするかどうか迷った場合など、都道府県の医療勤務環境改善支援センターに相談することができます。なお、相談時に得た情報は支援のために使用するものであり、取締り目的で使用されません。
  • 宿日直許可を得ずに行う宿日直は通常の労働時間として取扱う必要があります。
  • 許可を得た宿日直業務中に通常の労働が発生した場合には、労働時間として取扱うことが必要です。

※宿日直許可制度の説明や申請後の流れ、許可基準・様式、許可/不許可事例については、上記リンク先資料をご参照ください。

申請から宿日直許可までの流れ

労働基準監督署に宿日直許可の申請を行ってから許可を受けるまでの流れは、おおむね以下のとおりです。

① 労働基準監督署に、申請書(様式第10号)(原本2部)及び添付書類を提出

→申請対象である宿日直の勤務実態が、上記※1の条件を満たしていることを書面上で確認します。
上記※1③の一般的な宿日直の許可の条件とは、

  1. 常態としてほとんど労働することがないこと、
  2. 通常の労働の継続ではないこと、
  3. 宿日直手当額が同種の業務に従事する労働者の1人1日平均額の3分の1以上であること、
  4. 宿日直の回数が、原則として宿直は週1回、日直は月1回以内であること、
  5. 宿直について相当の睡眠設備を設置していること、を意味します。
② 労働基準監督官による実地調査

→宿日直業務に実際に従事する医師等へのヒアリングや、仮眠スペースの確認等を、原則として実地で行い、申請時に提出された書類の内容が事実に即したものかの確認を行います。また、勤務実態の確認に必要な期間(個別の申請ごとに異なりますが、おおよそ直近数ヶ月間)の勤務記録の提出を求められます。

③ ①②の結果、許可相当と認められた場合に宿日直許可がなされ、許可書が交付されます。

申請時に提出が必要な書類例

  • 宿日直当番表
  • 宿日直日誌や急患日誌等
  • 宿日直中に従事する業務内容
  • 業務内容ごとの対応時間が分かる資料(電子カルテのログや急患日誌等を基に作成)
  • 仮眠室等の待機場所が分かる図面及び写真
  • 宿日直勤務者の賃金一覧表
  • 宿日直手当の算出根拠がわかる就業規則等

(※これらは標準的な例であり、実務上は監督官が調査に必要な範囲で提出を依頼)