北海道江差町の道立江差高等看護学院で、学生が複数の教員から暴言をはかれたり、指導を受けられないなどのパワーハラスメント(パワハラ)を受けたとして、学生や保護者らが北海道に改善を求める要望書を提出した問題について、現時点で北海道はパワハラを認めていませんが、調査を続けるとしています。
朝日新聞他、各社の取材によると、以下のような指導の拒否や暴言などがあったといいます。
教師らの対応を見ていた学院の関係者は「やり方が陰湿で、指導というよりいじめにしか見えなかった。学生たちが気の毒だった」と話しているそうです。
- 教師から出された課題について、教師に指導を仰ぎに行っても教えてもらえなかったり、不在だったりした
- 教師による口頭での指導がなく、自力で完成させて提出しても、下線に解読不能な文字で殴り書きされるか×印が書かれるだけで、突き放すような『添削』が返ってくるだけ
- 知人との金銭トラブルをめぐり学院から訓告処分を受け始末書を書かされた学生は、理不尽な難癖を付けられ嫌がらせのように何度も書き直しを支持され、最終的に受理してもらうまで3か月以上もかかった
- 点数の低い科目の「再試験願い」の提出期限を5分ほど遅れただけで、時間切れを理由に再試験が認められず、単位を落として留年が決まった(提出が遅れたのは、反省文の作成に時間がかかたり、担当教師が別の学生を指導していて担当してもらえなかったことが重なったため)
- この学生の両親は、教師側から「指導を受けるのが嫌みたいで、(学生が)反省文も出さずに逃げ回っていた」などと説明され、「始末書が完成しないと強制退学になる。どうせ留年するのだから、取得した単位を持って他の学校に移ったら?」と自主退学を促された
- 「人間性を疑う」「あなたに教えることはない」などの暴言をはかれた学生は精神的苦痛を理由に退学した
反省文など30枚以上要求 看護学院パワハラ「陰湿」(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASP4G2VG8P4DIIPE032.html
パワハラ(アカハラ)について
教員の職務上の義務である研究指導や教育を怠ることや、指導下にある学生・部下を差別的に扱うことは、アカデミックハラスメントに該当します。
アカデミックハラスメントは、パワーハラスメントの学校版ですので、概念としては同じです。
教員には指導や教育の職務上義務があります。
「放任主義」等の理由でこれを拒否したり怠ったりすることは許されません。
学生の成長を促し、夢を応援することが教員の使命です。
能力や可能性を最大限に引き出すためにはどのような指導をすべきか、得るべき指導の効果から遡って指導方法を考えれば、上記のようなパワハラはなされないはずです。
なぜ、成長を阻害し能力や可能性を潰すようなことばかりをするのでしょうか。
教員の義務、そして使命を、忘れてはいけませんね。
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