福利厚生を重視する、若い世代。喜ばれる制度は何?オフィス自販機とは?

社員の意欲・能力・定着率向上、強靭な組織づくりのため、社員の幸福を意味する「ウェルビーイング」の重要性が説かれている昨今、それを支える「福利厚生」も多様性を増しています。
一昔前は、福利厚生といえば「保養施設利用補助」のイメージがありましたが、現在はどのような制度・施設が多いのでしょうか。

独立行政法人労働政策研究・研修機構が2017年に実施した『企業における福利厚生施策の実体に関する調査』(2020年7月)の結果によりますと、働く方々に必要とされている福利厚生は以下のようになっています。

独立行政法人労働政策研究・研修機構『企業における福利厚生施策の実態に関する調査』(2020年7月)
https://www.jil.go.jp/institute/research/2020/documents/203.pdf

福利厚生の重視度

現在の勤務先を選ぶにあたって福利厚生制度の内容を重視したかという問いには、「ほとんど考慮しなかった」(42.3%)が最も多く、次いで「ある程度は重視した」(31.4%)が続いています。
「ある程度は重視」が20歳代で4割超(43.9%)、30歳代で3割超(33.6%)と高く、さらに女性の20歳代(47.0%)・30歳代(37.3%)で男性より高くなっています。
子育てなど仕事と家庭の両立が課題となる世代が福利厚生制度を重視していることがうかがえます。

必要性が高いと思う制度・施策

従業員に対し、勤務先での制度・施策の「ある」「ない」にかかわらず、自分にとって「特に必要性が高いと思うもの」(複数回答)を聞いたところ、「人間ドック受診の補助」(21.8%)、「慶弔休暇制度」(20.0%)、「家賃補助や住宅手当の支給」(18.7%)、「病気休暇制度(有給休暇以外)」(18.5%)、「病気休職制度」(18.5%)などがあがっりました。
主に「健康管理」、「休暇制度」に関連するものが目立っています。

従業員が必要性が高いと思う福利厚生制度・施設

健康管理

男女、就業形態にかかわらず、「人間ドック受診の補助」のニーズが高くなっています。

従業員が必要性が高いと思う福利厚生〜健康管理

働き方

働き方に関する項目では「短時間勤務制度」や「時差出勤」で「女性」の割合が高くなっています。

従業員が必要性が高いと思う福利厚生〜働き方

休暇制度

休暇関連の項目では、ボランティア休暇以外のそれぞれの項目のニーズが15%以上と高く、「男性」より「女性」の割合が高い傾向がみられます。

従業員が必要性が高いと思う福利厚生〜休暇制度

両立支援

法定を上回る育児および介護の休業等の制度、「治療と支援の両立支援策」のニーズが高くなっています。
すべての項目で、「男性」より「女性」の割合が高い傾向が出ています。

従業員が必要性が高いと思う福利厚生〜両立支援

自己啓発

すべての項目で、「男性」より「女性」の割合が高くなっています。

従業員が必要性が高いと思う福利厚生〜自己啓発

本調査は、コロナ前に実施されたものですので、現在の傾向とは合致しない可能性があります。
例えば「テレワーク」のニーズは、現在の方が高いのではないでしょうか。
ですが、健康や休暇への関心は依然として高いものと思われます。

休暇制度の実態

厚生労働省が令和4年に実施した『令和4年就労条件総合調査』によりますと、夏季休暇、病気休暇等の特別休暇制度がある企業割合は58.9%(令和3年調査 59.9%)となっており、これを特別休暇制度の種類(複数回答)別にみますと、「夏季休暇」41.5%(同42.0%)、「病気休暇」22.7%(同23.8%)、「リフレッシュ休暇」11.8%(同13.9%)、「ボランティア休暇」4.2%(同4.5%)、「教育訓練休暇」4.0%(同3.2%)、「左記以外の1週間以上の長期の休暇」15.1%(同16.0%)となっています。

食事系の福利厚生も人気

マンパワーグループが2015年に実施した「実際にあった福利厚生でよかったと思うもの」についてのアンケート調査によりますと、「食堂、昼食補助」が最多で17.1%、次いで「住宅手当・家賃補助」が16.7%、「余暇施設、宿泊施設・レジャー施設などの割引制度」が14.5%となっています。

マンパワーグループ「福利厚生の人気は「住宅手当・家賃補助」48.3%、「食堂、昼食補助」33.9%」(2015年4月22日)
https://www.manpowergroup.jp/client/jinji/150422_01.html

しかし、食堂の設置はスペースや運営費等の面でハードルが高いものです。
そこで、近年急激に市場を拡大しているオフィス自販機について、簡単に調べてみました。
食堂と異なり、スペースや人件費がかからないため導入しやすく、働く方々にとっては「暑い(寒い)中コンビニまで10分歩かなくても小腹を満たせる」「ランチ時間を逃しても買える」「行列に並ばなくてもいい」メリットは非常に大きく、喜ばれます。
お惣菜の自販機や、コンビニ自販機など、ユニークな自販機が次々登場しています。

導入前に確認しましょう

  • 社員がどのような自販機を求めているか、アンケートやヒアリングなどで確認しましょう
  • 利用条件(費用、対応地域、在庫管理、費用対効果、必要な消費量、購入者(社員)の支払い方法(現金かキャッシュレスか)、契約期間、賞味期限、メンテナンス、電気代等)を確認しましょう
  • 設置場所の広さと、電源について確認しましょう
  • 社員数と在庫量、必要な消費量から、例えば「一人一日●個まで」とか、「個数制限なくどんどん利用してほしい」など、社員の利用ルールを決め、周知しましょう

どのような自販機があるの?

以下は、当社がインターネットで検索し抽出したサービスをご紹介するものです。
サービス及びサービス運営会社と当社は一切の関与はなく、広告料やアフィリエイト収入を得ているものではございません。
ご紹介しているサービスの内容や品質、ご利用時のトラブル等について、当社は一切の責任を負いません。

ジャパンビバレッジ・食品機・ヌードル機

ジャパンビバレッジ食品販売機

ジャパンビバレッジ

お菓子からパンやカップ麺まで、24時間365日無人売店。

株式会社ジャパンビバレッジホールディングス運営
https://www.jbinc.co.jp/vending/food/index.html

OFFICE DE YASAI

OFFICE DE YASAI

オフィスに冷蔵庫(冷凍庫)を設置するだけで、新鮮なサラダやフルーツ、無添加や国産食材にこだわった惣菜など、健康的な食事が届き、オフィスでいつでも 健康的な食事ができる!福利厚生サービス。

株式会社KOMPEITO運営
https://www.officedeyasai.jp/

オフィスおかん

オフィスおかん

オフィスおかん

オフィスに冷蔵庫を設置。毎月、お惣菜が届くサービス。オフィスに置くだけの簡単社食。

株式会社OKAN運営
https://office.okan.jp/

セブン自販機

セブン自販機

セブン自販機

セブン-イレブンの店頭と同じ商品を自販機で販売。
取り扱いアイテム数は約65種類!

株式会社セブン-イレブン・ジャパン運営
https://www.sej.co.jp/sej_case/jihanki/

福利厚生ニーズの把握から

若い世代や女性を中心に、福利厚生を重視する傾向にあり、中でも「健康」「休暇」「食事」がキーとなっています。
「食事」も「休暇」も、「健康」に直結していますので、働く方々の健康意識の高まりが表れているものと思われます。
社員の健康意識に企業としてどう答えるか、企業の「人への投資」の姿勢が福利厚生を通してチェックされています。
まずは、自社社員のニーズを把握すること、コスト的な持続可能性を確認することから、各社様にマッチしたシステムを取り入れてみてはいかがでしょうか。

ニーズ調査票ダウンロード

福利厚生に関するアンケートシートの見本(PDF版)をダウンロードしていただけます。

※独立行政法人労働政策研究・研修機構『企業における福利厚生施策の実態に関する調査』(JILPT調査シリーズNo.203 2020年7月https://www.jil.go.jp/institute/research/2020/documents/203.pdf)で使用された調査票をもとに、株式会社ケンズプロが編集し作成したものです。

投稿者

株式会社 ケンズプロ
株式会社 ケンズプロ
ケンズプロは、パワハラ・セクハラ・ペイハラ・カスハラ等ハラスメント対策や女性活躍推進、採用ブランディングなどを支援する人事コンサルティング会社です。